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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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全方位死角無くして。
*

『 もう おしまい かい ? 』
くくく、と押し殺した嘲りが聞こえる。
もう何度奴は体色を変容させただろう。
褪せた黄土色の仮面には「9」の刻印が浮かんでいた。
『愚者』は、ペルソナチェンジ_当人は「アルカナシフト」と叫んでいたが_を行う度に、たどたどしかった言語が滑らかになっていく。

タロットは人の精神の成長を辿るものだと誰かに聞いたような気がする。
ならば、奴もその道をひたひたと進み、回を増す毎にオツムの中身も進化しているとでも言うのか。
勘弁しろよオイコラ。

誰に八つ当たりするでもなく、舌打ちをかみ殺すととりあえず睨み返しておく。
余裕なそぶりが、随分と頭に来る。

『先輩、まだ保ちますか?大丈夫です?』
心配そうな榎本のテレパシー通信に「ああ、平気だ」と空元気で答える。
こういう時に、「もう駄目」などと言っていたらシャドウ退治なんぞ出来るものか。
『敵のアルカナシフト…厄介ですね。繰り返す度に属性が変化しますし、それどころか、直前まで使っていたペルソナ能力の耐性まで引き継いで進化し続けています…』
「分かってるよ。現在どうなってる」
『ええと…えと、その、言ってもいいんですか』
「何となく分かってる」
『あー………あの、直接攻撃耐性、全属性魔法耐性、ほぼ全て吸収、と、シーサーは読んで、います、が…』

非常識なステータスである。
つまり、殴ろうが斬りつけようが、炙ろうが凍らせようが、相手にとっちゃマッサージか心地よいそよ風程度にしかならないと。
あり得ん。
つーかあり得ん。
あっちゃ駄目だろそんな裏技紛いなラスボスは!!

…現実だからしょうがない、とでも言いたいのか?
なあフィレモンよお。
お前はつくづくテストが大好きだな。
こんな100%倒すのが不可能な相手の弱点を自力で見つけろって?
それとも、俺のペルソナでどうにかなる代物だってのか?

マハラギダイン。
マハガルダイン。
マハブフダイン。
ジオは使えませんでした。仕様です。
しかし、使えなくても戦局に変わりはないから関係は無いが。
他は補助スキルと回復スキルだ。

つまり…
全部効かなかった!!
おお、もう…。
せめて、ヒントくらいくれよって…。
……次に会ったら、必ず一発グーをお見舞いしてやる。

『先輩、相手の正体がはっきりしない以上、これ以上むやみやたらに手を出さないで下さい!僕も、何か手がかりが掴めないか、アナライズを繰り返しますから!諦めないで、そして焦らないで下さいね!』
「分かってる。…頼む、お前が最後の命綱だ」
『ラジャーっす!』

思念波がうわずっているのを感じ取って、正直な所自分よりも榎本の方が焦っているんじゃなかろうかと陽一は逆に心配になった。
なまじ、俺よりも責任感の強い男だ。俺より先に疲弊しなければいいが。

しばらくは防戦一方になる。
幸い、アシュヴィンもスーリヤと同じく魔法スキルが充実している。
ある程度なら、精神力の回復を促す力が備わっているので持久戦でも耐えられるだろう。
それに。
背中に、痛いほどにあいつの不安げな視線を感じる。
ここで情けない姿など見せられるはずもない。見せたくない。
義父として。一人の男の責任として。
あいつの、双葉の心に陰を落とす存在を前に、一歩たりとも背後へ引く気はなかった。













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