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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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握りしめた手。
*

その日の正午前、病院に向かうとすぐにお義父さんの眠る霊安室へ通された。

義父の死に顔は安らかだった。
鼻をつまんだら起きそうなほどなのに、そうしなくても、もう目覚めないのが分かる。
何かのアニメであったけど、本当に死んだら動かなくなるんだな。
もう話も出来ない。ご飯も一緒に食べられない。買い物もドライブも行けない…。
寂しいはずなのに、涙はもう出なかった。
枯れた訳じゃなく、胸を濡らす涙を静かに昇華する熱のような塊が、ずっと腹の底でくすぶっているような熱っぽさを感じていた。
それは今朝起きた時から感じていた熱。
義父の死を、連絡が入る少し前から僕はどこかで気付いていたのかも知れない。
きっと、これは義父の遺してくれた形見。
お義父さんは、最期まで、僕の側にいてくれた。
その感触が、思いが、胸に在る。僕の孤独を燃やし尽くしている。
勝手な思いこみかもしれない。けれど、僕は義父の笑顔を思う度にそんな勝手な妄想が真実のように思えてきている。
冬には丁度いいくらいの火照るような熱っぽさが、心地よいほどだった。

冷たくなった手を、両の手で包み込みそっと握りしめる。
有難う。
お義父さん、有難う。
僕の言えなかった思い。貴方への幾千幾万もの僕の感謝が伝わるでしょうか。
大好きでした。貴方がいてくれたから、誰よりも幸せでした。もっと早くに恩返しがしたかった。
だから。
僕、立派な大人になります。
貴方がそうしてくれたように、僕も誰か愛する人が出来たら、その人のために一生懸命に生きます。
貴方が天国で恥ずかしい思いをしないように、頑張るから。

見守っていてね、とうさん…。













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