テレッテッテ~
順平視点の小ネタを一点。
主成分は双葉さんで出来てますが。
↓
順平視点の小ネタを一点。
主成分は双葉さんで出来てますが。
↓
*
模擬テストと小テストいうものの趣旨が分からない。
テストなんて、中間と期末だけでじゅーぶんじゃねえか。
彼はぼそり呟くと、赤バツだらけの悲惨な答案をくしゃくしゃに丸めて机の奥につっこんだ。
*
「テスト、楽しいのか?」
隣の席に座る同級生の一言が、伊織順平は不思議でならなかった。
「うん、燃える」
「…うーん、まあ、焚き火の足しにはなるかなあ」
何の気無しに答えたつもりだったが、隣の同級生=成瀬は眉をひそめている。
おそらく、「はあ?何そのベタなジョークは?それで伊織順平アワークォリティのつもり?」とでも言いたげだ。
「あー…まあな、お前はいいかも知れないよな。毎回成績トップだし。どれ、ちょっと見せてみ」
いいよ、と言われる前に彼のテストをひったくる。
と、順平は赤丸づくしの答案用紙にため息を漏らす前に、隅にあった「それ」を見つけて「何これ」と指差す。
「ああそれ。オルフェウス」
「………」
まあ、間違ってはいない。
だが、いくら成績が良いからと言って答案用紙の端っこに堂々と何重にも丁寧に書き直して(しかもペルソナを知らない人にはただの奇天烈な人形にしか見えないものを)真剣に落書きするのはいかがなものか。
「上手く書けてるでしょ」
「で、手にスプーン持って何やってるんだこのお前の汝は」
「手と手を合わせて幸せパワー。前の引っ越し先で訪問販売で来たおじさんがしてくれたヤツ。だからスプーンが曲がってるだろ?」
何とコメントしたものだろうか。
というか、赤点にひやひやしている者の前で赤丸づくしの答案用紙の隅に書いた落書きの内容について目を輝かせて語り感想を求めているこの空気詠み人知らずに誰か全速力でツッコミを入れてやって欲しい。
開いた口がふさがらない様子の順平に、成績トップのカリスマ漢は「?」と首を傾げていた。
*
無駄に前後編。続きます。
模擬テストと小テストいうものの趣旨が分からない。
テストなんて、中間と期末だけでじゅーぶんじゃねえか。
彼はぼそり呟くと、赤バツだらけの悲惨な答案をくしゃくしゃに丸めて机の奥につっこんだ。
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「テスト、楽しいのか?」
隣の席に座る同級生の一言が、伊織順平は不思議でならなかった。
「うん、燃える」
「…うーん、まあ、焚き火の足しにはなるかなあ」
何の気無しに答えたつもりだったが、隣の同級生=成瀬は眉をひそめている。
おそらく、「はあ?何そのベタなジョークは?それで伊織順平アワークォリティのつもり?」とでも言いたげだ。
「あー…まあな、お前はいいかも知れないよな。毎回成績トップだし。どれ、ちょっと見せてみ」
いいよ、と言われる前に彼のテストをひったくる。
と、順平は赤丸づくしの答案用紙にため息を漏らす前に、隅にあった「それ」を見つけて「何これ」と指差す。
「ああそれ。オルフェウス」
「………」
まあ、間違ってはいない。
だが、いくら成績が良いからと言って答案用紙の端っこに堂々と何重にも丁寧に書き直して(しかもペルソナを知らない人にはただの奇天烈な人形にしか見えないものを)真剣に落書きするのはいかがなものか。
「上手く書けてるでしょ」
「で、手にスプーン持って何やってるんだこのお前の汝は」
「手と手を合わせて幸せパワー。前の引っ越し先で訪問販売で来たおじさんがしてくれたヤツ。だからスプーンが曲がってるだろ?」
何とコメントしたものだろうか。
というか、赤点にひやひやしている者の前で赤丸づくしの答案用紙の隅に書いた落書きの内容について目を輝かせて語り感想を求めているこの空気詠み人知らずに誰か全速力でツッコミを入れてやって欲しい。
開いた口がふさがらない様子の順平に、成績トップのカリスマ漢は「?」と首を傾げていた。
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無駄に前後編。続きます。
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