3373plug-in

ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
ショート先輩とヒゲとポニ。
*
「のどか!」
「ののちゃん!」

名前を呼ばれて、「あっ」とのどかは勢いよく立ち上がると二人に大きく手を振る。

「茜先輩、杏奈ちゃん!」
「助けに来たぞ!」
「ののちゃん、大丈夫?どこも怪我ない?」
片方はファー付きの皮ジャンにタンクトップ、カーゴパンツにスニーカーのベリーショート。
もう片方は、清楚なノースリーブワンピースのポニーテール。

二人とも、一見して雰囲気こそ違うがなかなかの美女である。

「ああうん、大丈夫!どこも怪我無いし、ぴんぴんしてる」
「ったく、ぴんぴんしてるならメールくらい返せよな!一時間分残業代損しただろうが」
「せ、先輩わざわざすみません…ああ、そういえばケータイ、メール打った後マナーモードにしてたから忘れてた…」
慌てて、ごそごそとポーチを探し、ケータイを取り出して背面の画面を覗き込むと「ああ!」と顔をしかめた。
複数の着信を確認したらしく、バツが悪そうに、二人へと「ゴメンなさい!」と頭を下げる。
「よかった、単なるうっかりだったのね。…本当、心配したのよ」
「ゴメン、本当に気付いてなかっただけだから…心配させてゴメンね」
「全くだぜ。本当にお前はそそっかしいよな!次は注意しろよ」
「はいい…」

女の子三人の親しいやり取りを生暖かく見つめる野郎が四人。

「ふーん、ののちゃん、て呼ばれてるのか」
可愛いなあ、とまったり微笑む庵の隣で、晶の目の色がにわかに変わった。

「…安城杏奈だ」
「お知り合いですか?」
問いかけた敦に、「知らないのか?」と晶は逆に聞き返す。
「アナマリア女学院大学で、次期ミスキャンパスの候補と名高い才女だよ。
最近は口コミで評判が広まって、ここいら近辺の他校大学生に隠れファンが急増中だって噂。…これは偶然とはいえ、チャンスかも」
にやりとほくそ笑む晶の隣で、夏彦は呆れ顔である。
「何だ、ナンパか?…お前さんたち、そういうのが好きそうだな。俺にはどうも分からんが…それより、隣の姉ちゃんが随分おっかなそうだが」

「何か言ったか?」
地獄耳のようである。
敏感に反応し、ショートの視線が正確に夏彦を射抜く。
いかついヒゲ面の夏彦も思わずひるむ、迫力のある視線につられて周囲の男達もたじろぎ一歩後ずさる。
「あ、いや」
「つか、お前等なんだ?こっちじろじろ見やがって」
「茜先輩!待って、待って下さい。この人たちなんです!私を助けて下さったのは」
のどかの言葉が随分と意外だったらしい。
茜、と呼ばれたショート先輩はあからさまに顔をしかめた。

「え?…マジか?どう見ても、そこの目立つ白衣以外弱そうなんだけど」
あまりにも直球な物言いに、男全員の顔に縦線が入る。
「あ、いや…ケンカはどうか知りませんけど、クイズ勝負で相手を打ち負かして退散させて下さったんです!…あの、庵さんが!」

「庵って、お前が常々言ってた」「あのクイズで有名な」

男女全員の視線が、最後方で突っ立っていた庵の方へと一斉に向けられる。
庵はと言えば、キョトン顔で固まっている。

「え、これが本物?…何かオーラねえな」
「本物も本物ですよ先輩!私、間近で『ライブラリ』見ちゃいましたし!」
「まあ、凄い~」
直球発言にのどかの額にも冷や汗が浮かぶも、友人が来た事で俄然元気が出てきたらしい。顔中に満面の笑みを浮かべて力説する。
「で、で!これからご飯一緒に食べに行こうかな、って話をしてたんです。先輩も、杏奈ちゃんも一緒にどうですか?ゴチしますから♪」
「いいのか?まあ、オゴリなら大歓迎だぜ!それに、このまま初対面の男とメシ食いに行かせるのも心配だしな?いいだろ?」
にやり、とショート先輩の口元に『意地でもついていく』と言わんばかりの殺気を感じ、男全員反論の余地も無く頷く。
「あの、そちらの方は…」
それとなく晶が杏奈へと水を向けると、「私もよろしいんですか?」と嬉しそうに微笑む。
「ええ、そりゃ勿論!一緒に話が出来たら嬉しいな」
「まあ、嬉しいです。ではお言葉に甘えてご同席させていただきましょうか」
心中、晶がガッツポーズを決めたのは言うまでもない。

「ところで、名前聞いてなかったな。
ボクは茜坂杏子(あかねさか きょうこ)。この子らの一年先輩な。
茜、って呼んでくれれば返事するから。ヒゲ、お前は?」
ショート先輩、茜坂に指名され、夏彦はあからさまに顔をしかめる。

「それが人にモノを尋ねる態度か?…まあいい、安藤夏彦。アン大の院生だよ」
「社会人じゃなくて?老けてんな~」
「ほっといてくれ!」

「僕は、阿南敦です。アン大経済学部一年生です。
えと、荷物いっぱい持ってますけど、大丈夫ですのでよろしくお願いします」
「僕は安住晶。同じく経済学部二年です。で、こっちが」
「…安佐庵でーす。同上ですんで。どーもどーも~」

「あ、私もそれなら改めまして、アナマリア女学院大二年の安西和、です。ののちゃん、て呼ばれてます」
「初めまして、安城杏奈と申します。ののちゃんとは同級生なんですけど、同じ趣味で知り合って…」

グウウウウウウ……。
良い雰囲気を打ち壊す、腹の音が、再び庵の腹から響き渡った…。

微妙な沈黙が、周囲を包む。

「おなかすきました…」
「相変わらず、空気読めない子だね庵君」
「お、お代官様おなかすきました、ご勘弁、ご勘弁をば」

「なんか」「ちょっとイメージ違う、かも…」
自分が恥ずかしい訳でもないのに、数時間前とあまりに異なる庵のギャップの違いに赤面するのどかであった。












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://3373plugin.blog45.fc2.com/tb.php/244-b7932eca

| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。