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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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春昼下がりの食事風景。
*

「で?」
アーサー大構内、南館1階学食の一角。
春の陽気が中庭側の窓から射し込み、むしろ汗ばむ程の四月中旬。
学食内もまた、週末の金曜日昼下がりであるのも相まってどこか皆浮き足だっている。
桜は関東地方各地でほぼ満開。
名所案内や美味しいつまみの特集ばかりがテレビで流れるここ数日、全くの別件で満面笑顔な男が一人。

「おけ、だってさ」
昼食のワンコインランチ、五百円ぽっきりの和食サバ煮込み定食を前にしたまま、安佐庵はにっこにこと学長面談の報告を友人二人=安住晶と阿南敦に報告していた。

「オーケー、ですか?本当に?…やったぁ!」
思わずバンザイをしてしまった敦に、周囲の学生から驚きの視線が集中する。
敦はバツが悪そうに着席し直すと、何事もなかったかのように手を合わせ、いそいそと昼食のハンバーグランチにフォークを差し入れた。

「信じられないなあ」
庵と同じサバの煮込みを箸で器用にさばきながら、晶はイマイチ不審気に庵を見つめるも、庵は自信満々で鼻をぷくっと膨らませる。

「それが本当なんだって。しかもさ、ウチの学長少しあれに協力してたってさ」
「へあ!?」
今度は素っ頓狂な声を出した晶と敦二人が一瞬注目の視線責めに遭い肩をすくめる。

「でっかい声出し過ぎだってば二人とも」
「す、すみません先輩」
「いや、出すって。それ本当に本当なの?」
「うん。何でもアンアン作ってるゲーム会社SIGAの研究開発スタッフに知り合いがいて、デザインや問題の仕様、出題方法のアドバイスをしたんだって。俺も本当なのかな~と思って聞き返したら、暇だったから少し手伝ったよってさ」
「ひ、暇だったんですか…」
「ゆるい、ゆるいよウチの学長…」
校風そのままな学長のマイペース振りに、晶と敦は僅かに苦笑を漏らす。

「でも、これで正々堂々とゲームもサークル活動も出来るぜ!」
「常々言ってるけど、やりすぎないように、ね?分かってる?」
「分かってるって晶君♪…ところで敦君敦君、ハンバーグ一口おくれよ」
「ああ、いいですよ」
何の気無しにハンバーグを切り分けようとした敦に、晶は顔をしかめて小さく首を振る。
敦が「?」となって手を止めている隙に、晶が制止する間もなく庵の箸が敦の盆上で二・三回転した。

「あっ」

敦が皿上に残されたハンバーグと、庵の箸先に突き刺さったそれとのサイズ差に泣き声を出す前に、庵の口がぱっかりと開いた。

「わーいありがとー(* ´ω`)ウフフ♪ いただきまッ…!」
半分以上切り取られたハンバーグを口に運ぼうとした瞬間、……例によって紅白の束が空を斬り、庵の脳天へ叩き落とされた。
庵の箸先からこぼれたハンバーグをすかさず空の小鉢でキャッチし、自然な動作で敦に手渡すと、晶は心底呆れた様子で悶絶する庵を冷ややかに見つめる。

「はい敦。香の物が入ってた小鉢だから、ほとんど汚れてはないよ」
「す、すみません。危うく僕のお昼ご飯、半分くらいごっそり減るとこでした…」
「敦、覚えておいた方がいい。庵の中では食事に関して『一口』と言ったら、僕たちの感覚で言うとこの『半分以上』の意味になるから。…あっちの席を見てごらん。あれは庵や僕と同じ経済学部の二年生だけど、こっちに来ないだろう?…皆、庵の『一口』被害者ばっかりだよ。あれを午後も講義がある日にされると殺意が芽生えると専らの評判になって、今ではゼミの全員が学習済み」
「そ、そうだったんですか…」
隣で「ををををぉぉぉぉぉ…」とハリセンの鈍痛に悶絶する庵をしげしげと眺める敦の額に、冷や汗が浮かんでいたのは言うまでもない。












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