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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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けじめをつけて。
*
「さてネム」
「はい兄ちゃん」
「君が一番にしなければならない事は分かるね」
「・・・ん」

しょんぼり顔の弟を静かに諭して、そっと眼前の相手の前へと二人で歩み出る。
ゲーセン前の広場。人垣は既に解散している。
混雑解消のため、午後から急遽アンアントーナメントが組まれる事になったのに加え、丁度正午でお腹も良い具合に空いてくる頃だからだ。
再び人垣が生まれる前に、けじめをつけなければならない。

「さ、ネム」
「ん」
傍らで仲間と兄が見守る中、少年は正面玄関を背にして立つ相手=大輔の顔を見上げる。
口をへの字に結び、胸を張り腕組みをし、野暮ったい黒縁の眼鏡の下からぎょろりと覗く視線が痛い。怖い。だけど。
意を決して、腕に抱えたモノを、おずおずと差し出す。
使い込まれた、ナイロンのウェストポーチ。

「ネム、それだけじゃダメだね」
「・・・」
「ネム、言えるはずだよ。きちんと出来る子になるんでしょう?」
「・・・ごめんなさい」
目の前が滲んでも、頬を鬱陶しい雫が垂れても、鼻が詰まっても、顔を上げて、まっすぐに、相手の目を見て。

「よし、いいだろう」
それだけ呟いて、大輔はポーチを受け取った。

「もう二度とすんな。犯罪だからな。次やったら臭いメシ食わされると思え。お前だけじゃなく、家族全員が、だ。家が商売してるのに、家の信頼に関わるような事するんじゃねえ。分かったな?」
彼自身も実家がラーメン屋…自営業であるため、淡々とした許しの言葉はネムのみならず敦自身にも腹にずしんとくる重みがあった。

「監督不行届で、申し訳ありませんでした」
胸元で安堵からぐすぐす泣いているネムをあやしながら頭をさげる敦に、大輔は「お前は、もう少し加減を覚えた方がいいかもなぁ」と、ポーチの内容物を確認しながら呟く。
「何のです?」
「叱り方の、加減?」
先程の惨状を思い、「お前、キレる前後の差があり過ぎ」と苦笑を漏らすと、何故か周囲からもクスクスと押し殺した笑みが。
「す、すみませんでした…」
「いいって。それより腹すいたな。どっかでメシにしないか?」

【7月23日昼・まずは食事】












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