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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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おにぎり分の野暮用。
*
「おう、こんなとこにいたのか」
ふいに関係者通用口側から声をかけられ、庵は現実に引き戻される。
慌てて振り返ると、通用口の廊下からクールビズのワイシャツを汗だくにした典生の姿が顔を出していた。

「控え室のメシ余ってたから誰かいるのかと思ったら、お前さんか。意外だなあ」
それとももう済ませたのかと問う典生に、庵は黙って首を振る。すると、典生は「ほれ」とどこから買ってきたのかコンビニのおにぎりを二個立て続けにほいほいと庵に投げてよこした。
「おっと」
慌ててキャッチすると、庵はおにぎりの包装がまだほんのり冷たいのに気付き買って間がない事を即座に悟って困惑の色を浮かべた。
「弁当、食べねえならそっち入れておけ。必ず一人二人いるんだよな、食べるタイミング逃して打ち上げで空腹過ぎて逆に食えなくなってる奴が。夏場の疲労は胃に堪えるんだぜ?」
「おじさん、これ」
「ああ、俺のおやつ代わり。ちょっと野暮用で一瞬抜けたんで、ついでにな。俺は昼前に弁当食ってるから気にしなくていいさ。お前の弁当、今頃俺の部下が食っちまってるだろうし」
「ええ!!」
「夏場にさっさと食わないお前が悪いっつうの!控室がクーラー効いてるっていっても傷むに決まってるだろ?もったいねえよ」

すみません、と言いつつも、庵は別の意味でその言葉を口にしていた。
そもそも、わざわざ営業主任がかき入れ時の会場での仕事を抜けるというのが考え辛い。

とすると、実のところ空腹なのは典生も同じなんではなかろうか、と。

「ほんじゃ、俺も一個いただくわ」
それとなくもう一個、大きめのおにぎりを取り出しがつがつと三口で食べ尽くした典生の得意げな笑顔に、庵もつられて笑い返すとおにぎりの包装を剥がしてがつがつと飲み込むように米粒を飲み込みスポーツドリンクの残り全部で胃袋に流し込む。

「良い食べっぷりだなオイ」
「ごっちゃんです」
「いいってことさ。でもってついでにと言うとなんだが」
「?」
空になったペットを持ったままきょとんとしている庵に、典生はちょいちょい、と人差し指を曲げてみせる。

「お前さんと二人っきりというのも丁度いい。もう一件、野暮用に付き合ってくれねえか?」
そういう典生の口元に僅かながらにやりと笑みが浮かんでいるのを見て、庵はどう解釈したものかと小首を傾げて返答に窮した。

【7月27日・お食事完了・のり弁を食べ損ねた庵】












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