「さて庵」
「うんにゃ」
「これからののちゃんに会いに行くんだろ?だったら旅の湯垢を落として、いい漢度をアップさせておかないと」
「ちょ、そんな強引な前振りw!」
【お風呂タイムです。ちびっこは多少覚悟して入ってくださいね】
【アッー!はないよ!(ポロリは(ry)】
「うんにゃ」
「これからののちゃんに会いに行くんだろ?だったら旅の湯垢を落として、いい漢度をアップさせておかないと」
「ちょ、そんな強引な前振りw!」
【お風呂タイムです。ちびっこは多少覚悟して入ってくださいね】
【アッー!はないよ!(ポロリは(ry)】
*
※下ネタ全開です。ご了承下さい。
かぽーん、とどこかで桶が転がる音がする。
現在地にまことに似つかわしい甲高い効果音に目を細めつつ、安佐庵は清掃直後の清々しい大浴場に浸かって夢見心地に鼻歌を鳴らしていた。
【現在:2008年7月某日某所・温泉施設にて休息中】
「夏の熱い風呂ってのも乙だ」
むん、と全身を包む熱気さえも心地よく感じられる、長時間車内に揺られた後の一風呂。
目隠しスモーク仕様の全面ガラス張りがなされた三階・大入浴場に、客は自分たち5人のみ。
時間帯の妙と言え、大理石風の広々とした浴場を自分たちだけで独占しているかのような開放感は、久しく疲れ切っていた感覚を更に癒してくれるようで。
「昨日は肉体労働でしたからね~」
晶は同じく湯船に浸かり、肩やふくらはぎを念入りにマッサージしている。
トラックに便乗させてもらい新潟~名古屋間を移動し、昨日までは夏彦の兄・典生の会社が催すイベント会場での肉体労働にと、真夏の照りつける日差しの中、バイトしながらの旅路は疲労もたまりがちである。
トラック便乗でのバイトでは、この時期は出荷量も多く荷下ろし手伝いは大いに喜ばれた。一日の付き合いではあったが、トラックの運ちゃんとは皆仲良くなり、昨日の夜は地元の穴場な定食屋で一緒にご相伴に預かったりと、ヒッチハイクしながらの旅にしては随分と優遇された滑り出しとなった。
神戸出立後も照れて顔をゆでだこにする夏彦を冷やかしながら順調に南下し続け、途中渋滞に巻き込まれながらも六時前には無事に岡山へ到着した。
普段運転し慣れていないドライバー役の夏彦は道が分からず、随分行ったり来たりを繰り返した事でのタイムロスがありはしたが、車一台・冷房有りの環境は体力温存の面でも非常に助かる。典生兄さん様々である。
「生き返るなあ…風呂貸し切り状態って何だかゴージャスな響きっぽくない?朝風呂とかも」
「そう?庵。僕は時々朝シャワー浴びて出たりするから、そうとも」
「男が朝シャンするなよ…」
「大いに同感です大輔さん」
「ええー?意外と気持ちいいんだよ。スッキリするし、爽快だし」
「そういうところで爽やかさをアピール作戦ですね分かりますよ晶君」
「庵は割と汗っかきなんだから、自分こそ気をつければいいのに…というかまあ、あれだけ風呂場に洗濯物溜めてたら、ねえ」
「うるさい。うるさいよ晶!いいじゃんシャワーが出来るスペースさえあれば!男はそういうところで価値が決まるもんじゃないしー」
「男の価値、なあ」
三人の視線が、自然と湯船の下方面へ。
「…」「…」「…」
見ている先は、湯に浸かっているお互いの腹の下あたり。
「どうよ」
「大輔さん参りますた」
「庵はねえ、まあ、そんなもんだし」
「そんなもんって言うな!ちょっと俺より(自主規制)だからって!」
「へっへー、庵はいっつも風呂の時に言われてたよね~修学旅行の時とかって、みんなめざといから」
「つーか、風呂に入ったら確実に比べるだろ。しないか?」
大輔の一言に、庵と晶は互いに顔を見合わせる。
「する」「しますね」
「だろ?…そうやって、裸の付き合いから更に親睦を深めていく、これが男の友情ってものさ」
「大輔さん格好いいなあ、流石九州男児」
「しかもご立派」
「俺、割と自信あり!なんだぜ?こっちは…大きい声では言わないけどさ」
とかいいつつ、どこか誇らしげな大輔の表情が何だか可笑しい。
「お前等暇だなあ」
と二・三人分離れた風呂の隅からぼそりと呟くのは、今日一日運転し続けてお疲れ気味の夏彦である。
「そこのそれで、男の価値が決まるもんでなし。俺はどうでもいいがなぁ」
肩に手を当ててグリグリと首を回す夏彦の渋面をよそに、三人の視線は湯船の下の方へ。
「…」「…」「…」
「どこ見てるか分かるぞ?…な?俺はこんなもんなの。そんな野郎なら珍しいもんでもなし、くだらんぞお前等!もっと建設的な話でもしろって」
「というか先輩超ふt」
「うるせえな安佐。お前には言われたくねえ!!」
ゆだるほど浸かっていた訳でなし、夏彦は苦笑混じりにまた頬を染めるとそれとなく胡座をかいた股の間に手を置いてカムフラージュ。
「そこまで言わなくたっていいじゃないっすか…お粗末様なのは自覚してるのに(´・ω・`)ショボーン」
「先輩お疲れですね。肩揉みましょうか?」
「いや、後でちょっと奮発してマッサージチェアに座る。ところで、出来れば明日からは時々でいいから誰か運転代わってくれねえか?」
三人、顔を見合わせて「うーん…」と眉をひそめる。
「えーっと、俺ペーパーですけどいいです?」
「安佐はどっちかと言うと道案内頼む。今日も助かったからな」
何が助かったのかは、また後日。
「じゃあ僕が時々代わりましょうか。縦列駐車出来ないですけど…」
「ああ、助かる安住。駐車は任せておけ。典子さんのスーパー通いで慣れてる」
「俺も久しく配達のバイクばっかでしたけど、いざとなったら出来ますんで」
「それじゃあ、大輔も大丈夫だな。よしよし、これで一安心、と」
敦には任せられないからなあ、とさきほどから風呂場の角で真剣に身体を洗っている後輩の背中を見やり、夏彦は肩から下まで更にざぶんと湯船につけて大きく息をついた。
ふいに会話が途切れる。どこかで、かぽーんと乾いた音が聞こえた。
「とすると」「気になるのは」「真打ちか…」
下ネタトーク全開な庵・晶・大輔三人の視線は、マイペースに頭をしっかり泡立てて洗う小柄な青年の背中に注がれる。
彼がひとしきり頭部を丁寧に濯いで湯船に歩み寄ると、「待て」と大輔から物言いが入った。
「何でしょう?」
「お前、何で隠してるんだ?混浴でもないのに」
大輔のめざとい指摘に、腰回りをタオルで隠していた敦は「ええー…」と気まずそうに口ごもる。
「別にいいじゃないですか。タオルを湯船につけてはダメ、っていう注意書きもありませんでしたし…」
「敦君、もう君だって子供じゃないんだ。俺達が何を知りたいと思っているか…わかるね?」
「ええーっ…庵先輩の口からそんな意地の悪い言葉聞く事になるとは思いませんでしたよぅ!いや、これは本当に勘弁してください!僕集団でお風呂の時はいつも恥ずかしくって」
「何言ってるの!これはクイズ研究会同士の親睦会だよ(ニッコリ)裸の付き合いにタオルで水を差さないの!さ、タオル置いてくるくる」
「うわーん晶先輩までー…これはいじめです!パワハラは断固拒否しますよ!…いや本当にすみません、僕ちょっとこれだけは」
「おいおいパワハラ禁止だぞー」と夏彦ののぼせた注意が飛ぶも、三人の視線は既に獲物を見つけた野獣の如くギラギラと敦を射抜く。
「というか、今後ずっと隠されてるとそれはそれで気になるし」
「名古屋行く途中でもシャワーだけで確認出来なかったし。まあ、親睦の一環と思って観念しなさい敦君」
「うむーぅ…」
「出たらフルーツ牛乳奢ってあげるお。ついでに早押しポイントで後コンマ20秒早く押せるコツ教えてあげるかも」
庵もキチンと敦のツボを心得たものである。あからさまに敦が顔に動揺を見せたところで一気に畳みかける。
「ええっ…本当ですか先輩」
「うんうん。俺嘘は言わないおーん。それともフルーツじゃなくってオハヨーのジャージーコーヒー牛乳のがいい?あれもうんまいよ」
「えっえっでもどうしよう…ああでも確かにこのままずっとこれっていうのもなあ…」
うーんうーんと煩悶すること数十秒。
ニヤニヤして待つ先輩三人。
続けて注意するタイミングを逃して早くもゆだってきたヒゲリーダー。
敦は観念した様子で「分かりましたぁ」と困惑しつつもそっとタオルを畳んで側の洗い場に引っかける。
敦、タオルの代わりにピンクのプラスチック桶をあてがって、そろっと入浴。
「先に言っておきますけど…」
「はいはい」「何?敦」「何かあるのか?」
「あの…見ても嫌がらないでくださいね?」
「え?」「いや別に?」「そんな事で別に嫌いにならんぞ?」
「そ、それならいいです…それじゃ、はい」
そろーりと、ピンクの桶が湯船の上に移動し、ざばんと顔を出す。
三人の視線が下へ移動した後…全員が一様に目を丸くして敦の顔を凝視する。
「…」「…」「…」
「…マジで?」
「…すみません、マジ、です…」
「………ま、まけた…」
大輔の驚嘆と、敦の恥じらいで真っ赤な顔が全てのアンサーであった。
風呂上がり、庵は敦相手に、ミルクコーヒーの瓶を片手に珍しく分かりやすい早押し講義をしながら「ところでお前、普段何食ってるの?」としきりに聞いていたと言う。
敦が冷や汗混じりに「普通ですよ~?」と答える脇では、初めての敗北に涙目な大輔が晶や夏彦と一緒にマッサージチェアに横になり、「大物は」「すぐ隣にいるもんなんだねー」と遠い目で語り合っていたとさ。
どっとはらい。
【本編までもう少しお待ち下さいね】
※下ネタ全開です。ご了承下さい。
かぽーん、とどこかで桶が転がる音がする。
現在地にまことに似つかわしい甲高い効果音に目を細めつつ、安佐庵は清掃直後の清々しい大浴場に浸かって夢見心地に鼻歌を鳴らしていた。
【現在:2008年7月某日某所・温泉施設にて休息中】
「夏の熱い風呂ってのも乙だ」
むん、と全身を包む熱気さえも心地よく感じられる、長時間車内に揺られた後の一風呂。
目隠しスモーク仕様の全面ガラス張りがなされた三階・大入浴場に、客は自分たち5人のみ。
時間帯の妙と言え、大理石風の広々とした浴場を自分たちだけで独占しているかのような開放感は、久しく疲れ切っていた感覚を更に癒してくれるようで。
「昨日は肉体労働でしたからね~」
晶は同じく湯船に浸かり、肩やふくらはぎを念入りにマッサージしている。
トラックに便乗させてもらい新潟~名古屋間を移動し、昨日までは夏彦の兄・典生の会社が催すイベント会場での肉体労働にと、真夏の照りつける日差しの中、バイトしながらの旅路は疲労もたまりがちである。
トラック便乗でのバイトでは、この時期は出荷量も多く荷下ろし手伝いは大いに喜ばれた。一日の付き合いではあったが、トラックの運ちゃんとは皆仲良くなり、昨日の夜は地元の穴場な定食屋で一緒にご相伴に預かったりと、ヒッチハイクしながらの旅にしては随分と優遇された滑り出しとなった。
神戸出立後も照れて顔をゆでだこにする夏彦を冷やかしながら順調に南下し続け、途中渋滞に巻き込まれながらも六時前には無事に岡山へ到着した。
普段運転し慣れていないドライバー役の夏彦は道が分からず、随分行ったり来たりを繰り返した事でのタイムロスがありはしたが、車一台・冷房有りの環境は体力温存の面でも非常に助かる。典生兄さん様々である。
「生き返るなあ…風呂貸し切り状態って何だかゴージャスな響きっぽくない?朝風呂とかも」
「そう?庵。僕は時々朝シャワー浴びて出たりするから、そうとも」
「男が朝シャンするなよ…」
「大いに同感です大輔さん」
「ええー?意外と気持ちいいんだよ。スッキリするし、爽快だし」
「そういうところで爽やかさをアピール作戦ですね分かりますよ晶君」
「庵は割と汗っかきなんだから、自分こそ気をつければいいのに…というかまあ、あれだけ風呂場に洗濯物溜めてたら、ねえ」
「うるさい。うるさいよ晶!いいじゃんシャワーが出来るスペースさえあれば!男はそういうところで価値が決まるもんじゃないしー」
「男の価値、なあ」
三人の視線が、自然と湯船の下方面へ。
「…」「…」「…」
見ている先は、湯に浸かっているお互いの腹の下あたり。
「どうよ」
「大輔さん参りますた」
「庵はねえ、まあ、そんなもんだし」
「そんなもんって言うな!ちょっと俺より(自主規制)だからって!」
「へっへー、庵はいっつも風呂の時に言われてたよね~修学旅行の時とかって、みんなめざといから」
「つーか、風呂に入ったら確実に比べるだろ。しないか?」
大輔の一言に、庵と晶は互いに顔を見合わせる。
「する」「しますね」
「だろ?…そうやって、裸の付き合いから更に親睦を深めていく、これが男の友情ってものさ」
「大輔さん格好いいなあ、流石九州男児」
「しかもご立派」
「俺、割と自信あり!なんだぜ?こっちは…大きい声では言わないけどさ」
とかいいつつ、どこか誇らしげな大輔の表情が何だか可笑しい。
「お前等暇だなあ」
と二・三人分離れた風呂の隅からぼそりと呟くのは、今日一日運転し続けてお疲れ気味の夏彦である。
「そこのそれで、男の価値が決まるもんでなし。俺はどうでもいいがなぁ」
肩に手を当ててグリグリと首を回す夏彦の渋面をよそに、三人の視線は湯船の下の方へ。
「…」「…」「…」
「どこ見てるか分かるぞ?…な?俺はこんなもんなの。そんな野郎なら珍しいもんでもなし、くだらんぞお前等!もっと建設的な話でもしろって」
「というか先輩超ふt」
「うるせえな安佐。お前には言われたくねえ!!」
ゆだるほど浸かっていた訳でなし、夏彦は苦笑混じりにまた頬を染めるとそれとなく胡座をかいた股の間に手を置いてカムフラージュ。
「そこまで言わなくたっていいじゃないっすか…お粗末様なのは自覚してるのに(´・ω・`)ショボーン」
「先輩お疲れですね。肩揉みましょうか?」
「いや、後でちょっと奮発してマッサージチェアに座る。ところで、出来れば明日からは時々でいいから誰か運転代わってくれねえか?」
三人、顔を見合わせて「うーん…」と眉をひそめる。
「えーっと、俺ペーパーですけどいいです?」
「安佐はどっちかと言うと道案内頼む。今日も助かったからな」
何が助かったのかは、また後日。
「じゃあ僕が時々代わりましょうか。縦列駐車出来ないですけど…」
「ああ、助かる安住。駐車は任せておけ。典子さんのスーパー通いで慣れてる」
「俺も久しく配達のバイクばっかでしたけど、いざとなったら出来ますんで」
「それじゃあ、大輔も大丈夫だな。よしよし、これで一安心、と」
敦には任せられないからなあ、とさきほどから風呂場の角で真剣に身体を洗っている後輩の背中を見やり、夏彦は肩から下まで更にざぶんと湯船につけて大きく息をついた。
ふいに会話が途切れる。どこかで、かぽーんと乾いた音が聞こえた。
「とすると」「気になるのは」「真打ちか…」
下ネタトーク全開な庵・晶・大輔三人の視線は、マイペースに頭をしっかり泡立てて洗う小柄な青年の背中に注がれる。
彼がひとしきり頭部を丁寧に濯いで湯船に歩み寄ると、「待て」と大輔から物言いが入った。
「何でしょう?」
「お前、何で隠してるんだ?混浴でもないのに」
大輔のめざとい指摘に、腰回りをタオルで隠していた敦は「ええー…」と気まずそうに口ごもる。
「別にいいじゃないですか。タオルを湯船につけてはダメ、っていう注意書きもありませんでしたし…」
「敦君、もう君だって子供じゃないんだ。俺達が何を知りたいと思っているか…わかるね?」
「ええーっ…庵先輩の口からそんな意地の悪い言葉聞く事になるとは思いませんでしたよぅ!いや、これは本当に勘弁してください!僕集団でお風呂の時はいつも恥ずかしくって」
「何言ってるの!これはクイズ研究会同士の親睦会だよ(ニッコリ)裸の付き合いにタオルで水を差さないの!さ、タオル置いてくるくる」
「うわーん晶先輩までー…これはいじめです!パワハラは断固拒否しますよ!…いや本当にすみません、僕ちょっとこれだけは」
「おいおいパワハラ禁止だぞー」と夏彦ののぼせた注意が飛ぶも、三人の視線は既に獲物を見つけた野獣の如くギラギラと敦を射抜く。
「というか、今後ずっと隠されてるとそれはそれで気になるし」
「名古屋行く途中でもシャワーだけで確認出来なかったし。まあ、親睦の一環と思って観念しなさい敦君」
「うむーぅ…」
「出たらフルーツ牛乳奢ってあげるお。ついでに早押しポイントで後コンマ20秒早く押せるコツ教えてあげるかも」
庵もキチンと敦のツボを心得たものである。あからさまに敦が顔に動揺を見せたところで一気に畳みかける。
「ええっ…本当ですか先輩」
「うんうん。俺嘘は言わないおーん。それともフルーツじゃなくってオハヨーのジャージーコーヒー牛乳のがいい?あれもうんまいよ」
「えっえっでもどうしよう…ああでも確かにこのままずっとこれっていうのもなあ…」
うーんうーんと煩悶すること数十秒。
ニヤニヤして待つ先輩三人。
続けて注意するタイミングを逃して早くもゆだってきたヒゲリーダー。
敦は観念した様子で「分かりましたぁ」と困惑しつつもそっとタオルを畳んで側の洗い場に引っかける。
敦、タオルの代わりにピンクのプラスチック桶をあてがって、そろっと入浴。
「先に言っておきますけど…」
「はいはい」「何?敦」「何かあるのか?」
「あの…見ても嫌がらないでくださいね?」
「え?」「いや別に?」「そんな事で別に嫌いにならんぞ?」
「そ、それならいいです…それじゃ、はい」
そろーりと、ピンクの桶が湯船の上に移動し、ざばんと顔を出す。
三人の視線が下へ移動した後…全員が一様に目を丸くして敦の顔を凝視する。
「…」「…」「…」
「…マジで?」
「…すみません、マジ、です…」
「………ま、まけた…」
大輔の驚嘆と、敦の恥じらいで真っ赤な顔が全てのアンサーであった。
風呂上がり、庵は敦相手に、ミルクコーヒーの瓶を片手に珍しく分かりやすい早押し講義をしながら「ところでお前、普段何食ってるの?」としきりに聞いていたと言う。
敦が冷や汗混じりに「普通ですよ~?」と答える脇では、初めての敗北に涙目な大輔が晶や夏彦と一緒にマッサージチェアに横になり、「大物は」「すぐ隣にいるもんなんだねー」と遠い目で語り合っていたとさ。
どっとはらい。
【本編までもう少しお待ち下さいね】
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