【敦君がプチ仕返しを計画しているようです】
※とある方からステキなものをいただきました
※問題ありましたらご連絡をお願いします…
※とある方からステキなものをいただきました
※問題ありましたらご連絡をお願いします…
*
その日の深夜。
全員寝付いてしばらくの、丑三つ時・午前二時。
寝ていた晶の身体を誰かが揺する。
顔を起こすと、そこには神妙な顔の後輩が。
「晶先輩晶先輩」
「…ん?どうしたの敦。トイレは母屋だよ。それとも道分からない?」
「はい、実は僕夜道はすぐに迷って…って。違います。そうではありません。実は、僕…重大なものを手に入れてしまいました」
いつにない敦の真剣な表情に、晶、こっそりと寝返りを打ち敦の方へと身体を向ける。
「何々?」
「実はですねー…」
「何やってんのお前等?俺も混ぜろよ」
おおう、と声を出しそうになって慌てて二人とも飲み込む。
見れば、敦の向こう隣で寝ていた大輔も起きていたようだ。
にゅっとタオルケットを足ではねのけ、俯せになり頭を起こす。
「大輔さんか、びっくりしたぁ…あ、でも丁度良かったです。…あの、お二人とも新潟のこと覚えてます?」
「新潟の」「ことって?」
「えっーと…携帯のこと」
「あー…」「あれかぁ」
「僕本当に恥ずかしかったんですよぅ…で、根に持ってた訳じゃないんですけど、今日偶然逆の立場になってしまいまして。それでどうしようかなって相談を」
「それどういうことかな敦君!?」「えっ?ええっ?マジでか?!」
声のトーンを落としつつも、敦の思わせぶりな言葉が先輩二人のイタズラ心に着火してしまったようである。ニヤニヤしいしい、二人の顔が暗闇の中、敦へにじりよる。
「あのぅ、実は…昨日、庵先輩がフェリー乗り場であんなことしたでしょう?」
「あれは恥ずかしかったねー…」「まあ青春だけどさ…」
「で、僕は安藤先輩や穴輪さんと一緒に車で待ってましたけど、のど乾いたんでジュース買いに一旦降りて乗り場前のコンビニ行ったんです。そしたら」
「そしたら?」
「多分、同じ船の乗客さんだったんだと思うんですけど、庵先輩の正体に気付いた人がいたみたいで、コンビニ内で騒いでいたんです。旅行中のカップルだったみたいで、雑誌棚の前で『アンサー庵、恋人出来たんだ!』って大声で。僕、先輩がフォーカスされたら困ると思って、慌てて考え無しに声かけてしまって…」
「…ふむ」
「で、その方の片方…えっと、一応名前は伏せてHさん、という方だったんですけど、話をお聞きしましたら、その方がばっちり決定的瞬間をケータイで激写されてたんです!」
「!!!」
「で、敦どうしたの?」
「信じてもらえるかどうか分からなかったんですけど、素直に事情説明しようとしましたら、同じアンサー庵ファンだと勘違いされてしまって、まあ、確かに僕先輩のファンだし…と思ってたら、写真要る?転送してあげるよーって話になりまして…で、そのままに」
「・・・」「・・・」「・・・」
「敦、もうちょっと主張出来るようにしような?」
「は、はいぃ…」
「で、写真って…」
「え、えっと………これ、です」
ぱかり、と敦はケータイの画面を開く。
そこには、まさしく決定的瞬間が。

「・・・」「・・・」「・・・」
三人、込み上げる意味不明なニヤニヤを必死に堪える。
そして、三人意味なく空中へガッツポーズを繰り出す。
「……!(イオリクンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!)」
「……!(ラブラブキキキキ━━━(((((゚∀゚)))))━━━タタタタタ!!)」
「ぶぶっ…(キマシタヨォ!!!*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!)」
「こにょこにょ…(やべえ、俺ニヤニヤとまらねえよ!何だよこのラブラブっぷりは!やばいやばい腹筋いって…ぶぶっ…)」
「こそこそ…(僕も…です…ちょ、もう…直視できないです!ぶっ)」
「ごにょごにょ…(夜中のせいでテンション可笑しいよみんな…にしてもこれは良い!とってもいい!明日庵が赤面すること請け合い…いひひっ)」
ひとしきり、腹筋の振動に堪えたところで、もう一度鑑賞。
「・・・(先輩いいなあ、もうほとんど恋人同士ですよねー)」
「・・・(だな、これは。確定。もう確定だろ。これで告ってふられたらありえんだろ)」
「・・・(ああ、いいなあ庵…僕、ずっと見ててイライラしてたけど、コレ見たらホッとして羨ましくなってきた…)」
見るだけで、恋の甘酸っぱさ切なさが伝わってくる写真に、しばし三人見とれ、そして溜息をつく。
「はぁー…(茜さん、そういえば元気かなー…落ち着いたらツーリングに行くって言ってたけど、鉢合わせたりしないかなー…)」
「ふう…(杏奈さんと僕も、いつかこうなれたならいいのに…杏奈さん、ガードが天然でマジ鉄壁だからなあ…)」
「うむぅ…(正直、晶とタイマンとか勝ち目薄いの分かってるんだが…でも、どうしても諦めたくないんだよな…安城杏奈…)」
三者三様に恋に思いを馳せていたその時、晶の背後に蠢く影が。
「・・・・!!」
晶が気付くも、時既に遅し。
影が伸ばした手は早押し時の所作と寸分違わぬ正確さで敦のケータイを捉え捕捉し、そして三人にくるりと背を向けると数秒間ボタンの動作音だけが聞こえ、じきに周囲は微妙な沈黙に包まれた。
「・・・何やってんだよお前等?うるさいぞー」
言うやいなや、蛍光灯に灯りが点き、一瞬全員目が眩む。
…うっすらと光に慣らすように瞼を開くと、大輔をまたぐようにして夏彦が蛍光灯のスイッチを引っ張って仁王立ちしていた。
「あ、すみません安藤先輩。起こしてしまって」
「全くだ!たく、ションベンでもねえのに中途半端に目が冴えてきたじゃねえかよ。で、何のさわg…」
言いかけて、部屋の隅から漂う、えもいえぬ雰囲気の主に夏彦までが言葉を失う。
雰囲気の主は、ねこじるのような無表情でのっそりと振り返る。
形容しづらい雰囲気をかもす庵に、ひいぃ、と敦が短く呻いた。
「見たんだお」
「あっあっあの先輩」
「見たんだお」
「…べ、別に見たっていいだろうが!そんなラブラブ全開の写真撮られるお前がそもそも悪い」
「・・・・・」
<●>3<●>・・・ (←庵です※)
「怖っ!!」「その目線やめい!!」「なんだなんだ一体なんの騒ぎだって!」
「こここここわいですうう!」
「敦くん敦くーん」
庵の問いかけに、敦、恐怖がMAXハートに。
「はっはいいいいいいい!!」
「・・・・他には」
「・・・・へ?」
「他にののちゃん無いのかお。出来れば単品の」
「え?いえそれだけです」
「…ボソッ (使えねー)」
「ちょっ!おまえ!今聞こえたぞ!!」
「問題はそこかああああ!!」
「うるさいお!うるさいお!俺の背中とか写ってないののちゃんのスナップ写真が欲しいお!!ほしいおおおおおお!!」
「黙れ黙れよこの幸せものがああああ!しつけええ!!」
晶のハリセンが空を斬り、乾いた炸裂音でその場の全員が我に帰る。
その後1時間、ああだこうだと言い合いになり、翌日の衣装合わせは全員が目の下にクマを作っていく事になったとさ。どっとはらい。
※写真提供:「もえあん。」のひろむさん
ステキなイラスト有り難うございました!gdgdな話がついてしまいましたが…;
このイラストいただいたとき、「うどんお代わり三杯いけるっ!」とテンションMAXになりました。
ののちゃんの可愛さが…もう、言葉に出来ません!
勝手にリンク等つけましたが問題ありましたら、お手数ですがご連絡ください…。
本当に感謝です。有り難うございました!
その日の深夜。
全員寝付いてしばらくの、丑三つ時・午前二時。
寝ていた晶の身体を誰かが揺する。
顔を起こすと、そこには神妙な顔の後輩が。
「晶先輩晶先輩」
「…ん?どうしたの敦。トイレは母屋だよ。それとも道分からない?」
「はい、実は僕夜道はすぐに迷って…って。違います。そうではありません。実は、僕…重大なものを手に入れてしまいました」
いつにない敦の真剣な表情に、晶、こっそりと寝返りを打ち敦の方へと身体を向ける。
「何々?」
「実はですねー…」
「何やってんのお前等?俺も混ぜろよ」
おおう、と声を出しそうになって慌てて二人とも飲み込む。
見れば、敦の向こう隣で寝ていた大輔も起きていたようだ。
にゅっとタオルケットを足ではねのけ、俯せになり頭を起こす。
「大輔さんか、びっくりしたぁ…あ、でも丁度良かったです。…あの、お二人とも新潟のこと覚えてます?」
「新潟の」「ことって?」
「えっーと…携帯のこと」
「あー…」「あれかぁ」
「僕本当に恥ずかしかったんですよぅ…で、根に持ってた訳じゃないんですけど、今日偶然逆の立場になってしまいまして。それでどうしようかなって相談を」
「それどういうことかな敦君!?」「えっ?ええっ?マジでか?!」
声のトーンを落としつつも、敦の思わせぶりな言葉が先輩二人のイタズラ心に着火してしまったようである。ニヤニヤしいしい、二人の顔が暗闇の中、敦へにじりよる。
「あのぅ、実は…昨日、庵先輩がフェリー乗り場であんなことしたでしょう?」
「あれは恥ずかしかったねー…」「まあ青春だけどさ…」
「で、僕は安藤先輩や穴輪さんと一緒に車で待ってましたけど、のど乾いたんでジュース買いに一旦降りて乗り場前のコンビニ行ったんです。そしたら」
「そしたら?」
「多分、同じ船の乗客さんだったんだと思うんですけど、庵先輩の正体に気付いた人がいたみたいで、コンビニ内で騒いでいたんです。旅行中のカップルだったみたいで、雑誌棚の前で『アンサー庵、恋人出来たんだ!』って大声で。僕、先輩がフォーカスされたら困ると思って、慌てて考え無しに声かけてしまって…」
「…ふむ」
「で、その方の片方…えっと、一応名前は伏せてHさん、という方だったんですけど、話をお聞きしましたら、その方がばっちり決定的瞬間をケータイで激写されてたんです!」
「!!!」
「で、敦どうしたの?」
「信じてもらえるかどうか分からなかったんですけど、素直に事情説明しようとしましたら、同じアンサー庵ファンだと勘違いされてしまって、まあ、確かに僕先輩のファンだし…と思ってたら、写真要る?転送してあげるよーって話になりまして…で、そのままに」
「・・・」「・・・」「・・・」
「敦、もうちょっと主張出来るようにしような?」
「は、はいぃ…」
「で、写真って…」
「え、えっと………これ、です」
ぱかり、と敦はケータイの画面を開く。
そこには、まさしく決定的瞬間が。

「・・・」「・・・」「・・・」
三人、込み上げる意味不明なニヤニヤを必死に堪える。
そして、三人意味なく空中へガッツポーズを繰り出す。
「……!(イオリクンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!)」
「……!(ラブラブキキキキ━━━(((((゚∀゚)))))━━━タタタタタ!!)」
「ぶぶっ…(キマシタヨォ!!!*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!)」
「こにょこにょ…(やべえ、俺ニヤニヤとまらねえよ!何だよこのラブラブっぷりは!やばいやばい腹筋いって…ぶぶっ…)」
「こそこそ…(僕も…です…ちょ、もう…直視できないです!ぶっ)」
「ごにょごにょ…(夜中のせいでテンション可笑しいよみんな…にしてもこれは良い!とってもいい!明日庵が赤面すること請け合い…いひひっ)」
ひとしきり、腹筋の振動に堪えたところで、もう一度鑑賞。
「・・・(先輩いいなあ、もうほとんど恋人同士ですよねー)」
「・・・(だな、これは。確定。もう確定だろ。これで告ってふられたらありえんだろ)」
「・・・(ああ、いいなあ庵…僕、ずっと見ててイライラしてたけど、コレ見たらホッとして羨ましくなってきた…)」
見るだけで、恋の甘酸っぱさ切なさが伝わってくる写真に、しばし三人見とれ、そして溜息をつく。
「はぁー…(茜さん、そういえば元気かなー…落ち着いたらツーリングに行くって言ってたけど、鉢合わせたりしないかなー…)」
「ふう…(杏奈さんと僕も、いつかこうなれたならいいのに…杏奈さん、ガードが天然でマジ鉄壁だからなあ…)」
「うむぅ…(正直、晶とタイマンとか勝ち目薄いの分かってるんだが…でも、どうしても諦めたくないんだよな…安城杏奈…)」
三者三様に恋に思いを馳せていたその時、晶の背後に蠢く影が。
「・・・・!!」
晶が気付くも、時既に遅し。
影が伸ばした手は早押し時の所作と寸分違わぬ正確さで敦のケータイを捉え捕捉し、そして三人にくるりと背を向けると数秒間ボタンの動作音だけが聞こえ、じきに周囲は微妙な沈黙に包まれた。
「・・・何やってんだよお前等?うるさいぞー」
言うやいなや、蛍光灯に灯りが点き、一瞬全員目が眩む。
…うっすらと光に慣らすように瞼を開くと、大輔をまたぐようにして夏彦が蛍光灯のスイッチを引っ張って仁王立ちしていた。
「あ、すみません安藤先輩。起こしてしまって」
「全くだ!たく、ションベンでもねえのに中途半端に目が冴えてきたじゃねえかよ。で、何のさわg…」
言いかけて、部屋の隅から漂う、えもいえぬ雰囲気の主に夏彦までが言葉を失う。
雰囲気の主は、ねこじるのような無表情でのっそりと振り返る。
形容しづらい雰囲気をかもす庵に、ひいぃ、と敦が短く呻いた。
「見たんだお」
「あっあっあの先輩」
「見たんだお」
「…べ、別に見たっていいだろうが!そんなラブラブ全開の写真撮られるお前がそもそも悪い」
「・・・・・」
<●>3<●>・・・ (←庵です※)
「怖っ!!」「その目線やめい!!」「なんだなんだ一体なんの騒ぎだって!」
「こここここわいですうう!」
「敦くん敦くーん」
庵の問いかけに、敦、恐怖がMAXハートに。
「はっはいいいいいいい!!」
「・・・・他には」
「・・・・へ?」
「他にののちゃん無いのかお。出来れば単品の」
「え?いえそれだけです」
「…ボソッ (使えねー)」
「ちょっ!おまえ!今聞こえたぞ!!」
「問題はそこかああああ!!」
「うるさいお!うるさいお!俺の背中とか写ってないののちゃんのスナップ写真が欲しいお!!ほしいおおおおおお!!」
「黙れ黙れよこの幸せものがああああ!しつけええ!!」
晶のハリセンが空を斬り、乾いた炸裂音でその場の全員が我に帰る。
その後1時間、ああだこうだと言い合いになり、翌日の衣装合わせは全員が目の下にクマを作っていく事になったとさ。どっとはらい。
※写真提供:「もえあん。」のひろむさん
ステキなイラスト有り難うございました!gdgdな話がついてしまいましたが…;
このイラストいただいたとき、「うどんお代わり三杯いけるっ!」とテンションMAXになりました。
ののちゃんの可愛さが…もう、言葉に出来ません!
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本当に感謝です。有り難うございました!
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