行く年来る年。
*
ごーん… ごーん… と、遠く聞こえる除夜の鐘。
ぐうう… ぐるる… と、低く近く輪唱する腹の音。
誰ともなく、添付の割箸を手に取りぱちん、と二つに割る。
「それじゃあ、冷めない内に食べましょうか皆さん」
レイ様の一言で、「いただきます!」の掛け声よろしく一斉にすすり上げる音が会議室に充満する。
そばつゆの香ばしい鰹出汁の香りとネギの香味、天ぷらの香ばしいなたね油の匂いが部屋中を包む…。
「美味いなー」
「めっちゃ温もるわあ」
「おかわり有り?…ええっ金取るの?!」
「グラサンが曇って困る」
「外せばいいと思うよ」
ほっと一段落の後、ふと会議室の壁掛け時計を見上げてマーティが「お」と口をすぼめる。
「もうこんな時間か…」
見れば、もう既に正午前。会議(+食事会)であっという間に今年も終わろうとしている。
アンサーアンサー2に始まり2に終わった2009年。
それももうすぐ終わり…。
「来年も、いい年になるといいなお前等」
「でっすねー」
「会議長引きましたけど」
「今日くらいはいいかも」
除夜の鐘が鳴り響き、誰ともなく会議室のテレビスイッチをオンにする。
日本の心、「行く年来る年」を全員で鑑賞。様々な思い出が走馬燈のように脳裏を駆け去っていく…。
そして。
2010年到来。
「おめでとーーー!!」
「あけおめ!!」「ことよろ!!」
「今年もアンサーアンサー存続いやっほおおううう!!」
「結局、去年と同じく最後の会議で年越しか、俺等も進歩ねえなあ」
「いいんじゃないです?みんなこの会社が好きなんですし」
キュリーの清々しい笑顔に、マーティも一同も揃って晴れやかに微笑み返す。
「そうそう、今年もおせち目当てで居残りしてる人ばっかりだし。さ、食べて飲んで新春祝いよ!!」
「レイ姐さん格好いい!!」「今年も一升瓶ラッパ飲みですね分かります!」
「こらそこのデフォどもたち!!後で甘味お預けの刑にしてあげるわ!ついでにくわい攻めよ!!」
「ひどい!!」「せめてだし巻きを!!」
「ねーピースケ、マルちゃん眠いー」「アンジェラもー」
「はーいはい、後で一緒に帰ろうねー」
「よしよしお前等、じゃあ今日はこれにて会議終了!続いて宴席に移動するぞー。…が、その前に」
マーティ、会議室の後方に設置された筐体を指差す。
それは本社設置の刺客専用回線搭載筐体、その最古参…協会員とプレイヤーが一番密接に関わった台である。
「去年と同じく、あれを囲んで記念写真撮るぞー。みんな後方へ集合ー」
「はーい」
全員、良い笑顔で集合。
その中心にあるのは、「ハッピーニューイヤー」の文字が浮かぶアンサーアンサー筐体…。
幾千幾万の「プレイヤー」との架け橋を結ぶ、クイズへの窓口。
そして僕らの居場所。
「じゃあ、僭越ながら僕、ピースケが撮影させていただきますよー!皆さんいい顔で写りましょうね!」
「はーい!」
協会員の中央には、きっと画面の向こうの「あなた」がいる。
だから、写真の中央には「あなた」の待つ「対戦席」を置いて。
去年も、今年も、来年もずっとずっと。
協会員は、いつでもあなたの挑戦を待っています。
「では、皆さん画面の向こうのプレイヤーさんに向かって!」
「今年もいい早押しを!!」
フラッシュが二回瞬いて、笑顔が弾ける新年の始まり。
今年も、アンサーアンサーを皆さんどうぞよろしくお願いいたします。
【アンサー協会一同 拝】
※反転にて作者より。
あんソロ!提出予定だったものの、ページ数の都合から取りやめた作品でしたが…今になって思えば、これはやめておいてよかったかもと(;´ω`)色々と無茶ぶりやら元ネタ知らないと分からない小話が多かったなあ…と、今になって反省。
作品クオリティはいわずもがn(ry
今年最後の更新となりましたが、今年一年も有り難うございました。
寅年2010年も、どうぞよろしくお願いいたします。
読んでいただき有り難うございました!
ハチヤサトシでした。
ごーん… ごーん… と、遠く聞こえる除夜の鐘。
ぐうう… ぐるる… と、低く近く輪唱する腹の音。
誰ともなく、添付の割箸を手に取りぱちん、と二つに割る。
「それじゃあ、冷めない内に食べましょうか皆さん」
レイ様の一言で、「いただきます!」の掛け声よろしく一斉にすすり上げる音が会議室に充満する。
そばつゆの香ばしい鰹出汁の香りとネギの香味、天ぷらの香ばしいなたね油の匂いが部屋中を包む…。
「美味いなー」
「めっちゃ温もるわあ」
「おかわり有り?…ええっ金取るの?!」
「グラサンが曇って困る」
「外せばいいと思うよ」
ほっと一段落の後、ふと会議室の壁掛け時計を見上げてマーティが「お」と口をすぼめる。
「もうこんな時間か…」
見れば、もう既に正午前。会議(+食事会)であっという間に今年も終わろうとしている。
アンサーアンサー2に始まり2に終わった2009年。
それももうすぐ終わり…。
「来年も、いい年になるといいなお前等」
「でっすねー」
「会議長引きましたけど」
「今日くらいはいいかも」
除夜の鐘が鳴り響き、誰ともなく会議室のテレビスイッチをオンにする。
日本の心、「行く年来る年」を全員で鑑賞。様々な思い出が走馬燈のように脳裏を駆け去っていく…。
そして。
2010年到来。
「おめでとーーー!!」
「あけおめ!!」「ことよろ!!」
「今年もアンサーアンサー存続いやっほおおううう!!」
「結局、去年と同じく最後の会議で年越しか、俺等も進歩ねえなあ」
「いいんじゃないです?みんなこの会社が好きなんですし」
キュリーの清々しい笑顔に、マーティも一同も揃って晴れやかに微笑み返す。
「そうそう、今年もおせち目当てで居残りしてる人ばっかりだし。さ、食べて飲んで新春祝いよ!!」
「レイ姐さん格好いい!!」「今年も一升瓶ラッパ飲みですね分かります!」
「こらそこのデフォどもたち!!後で甘味お預けの刑にしてあげるわ!ついでにくわい攻めよ!!」
「ひどい!!」「せめてだし巻きを!!」
「ねーピースケ、マルちゃん眠いー」「アンジェラもー」
「はーいはい、後で一緒に帰ろうねー」
「よしよしお前等、じゃあ今日はこれにて会議終了!続いて宴席に移動するぞー。…が、その前に」
マーティ、会議室の後方に設置された筐体を指差す。
それは本社設置の刺客専用回線搭載筐体、その最古参…協会員とプレイヤーが一番密接に関わった台である。
「去年と同じく、あれを囲んで記念写真撮るぞー。みんな後方へ集合ー」
「はーい」
全員、良い笑顔で集合。
その中心にあるのは、「ハッピーニューイヤー」の文字が浮かぶアンサーアンサー筐体…。
幾千幾万の「プレイヤー」との架け橋を結ぶ、クイズへの窓口。
そして僕らの居場所。
「じゃあ、僭越ながら僕、ピースケが撮影させていただきますよー!皆さんいい顔で写りましょうね!」
「はーい!」
協会員の中央には、きっと画面の向こうの「あなた」がいる。
だから、写真の中央には「あなた」の待つ「対戦席」を置いて。
去年も、今年も、来年もずっとずっと。
協会員は、いつでもあなたの挑戦を待っています。
「では、皆さん画面の向こうのプレイヤーさんに向かって!」
「今年もいい早押しを!!」
フラッシュが二回瞬いて、笑顔が弾ける新年の始まり。
今年も、アンサーアンサーを皆さんどうぞよろしくお願いいたします。
【アンサー協会一同 拝】
※反転にて作者より。
あんソロ!提出予定だったものの、ページ数の都合から取りやめた作品でしたが…今になって思えば、これはやめておいてよかったかもと(;´ω`)色々と無茶ぶりやら元ネタ知らないと分からない小話が多かったなあ…と、今になって反省。
作品クオリティはいわずもがn(ry
今年最後の更新となりましたが、今年一年も有り難うございました。
寅年2010年も、どうぞよろしくお願いいたします。
読んでいただき有り難うございました!
ハチヤサトシでした。
トラックバックURL↓
http://3373plugin.blog45.fc2.com/tb.php/549-515e7a48
| ホーム |