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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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反省会 in 車内 & more.

|ω・`)休み期間にプチ浮上いたします…
*

翌日。
大輔の実家で一泊後、すぐに五人は長崎へと車を走らせることに。
「あまり長居する気はなかった」とは大輔の弁だが、それ以上に「お友達待たせたらいかん!」とせっつく大輔母に尻を叩かれ、早々に辞する羽目になったせいでもある。

「とりあえずなんつうか、昨日は悪かったな」
と、大輔が窓の向こうに視線を向けたまま呟いた。

「ああ、その、お父さんのこと」
「ああ。先に言っておくとさ、東京に出張でよく来る先輩もダチもあの写真見てて気をつけてくれてるのに、噂聞いてからこの三年間、一度たりとも噂も姿も見てない。もうどっか別の所に行ったのかもしれねえけど、どうも直感的にまだ東京いるような気がしてさ。とはいえ、お前等気にする事ないからさ。俺も卒業までは探す気でいるけど、その先は考えてない」
無理して探す事はない、という気遣いが彼らしくもあるが、どことなく普段よりも横顔が気難しげに見えるのはきっと気のせいではない。

「本当にそれでいいの?大輔さん。もっと大々的に探せば…」
「安佐、いちいち派手にリアクション起こせばいいってもんじゃないと思うぞ?そうしたら多分、本当に東京のどこかに居るなら確実に東京出ていくな。俺なら、テレビなんかで公開捜査された日には即ど田舎へ引き籠もってずっと身を隠すだろう。何となく、オヤジの立場でシミュレートしてみるとそんな風に思考が動く。ここでまた手がかり切れたら追跡は不可能になる…だから、今のままで秘密裏に探していたいんだ」
「心理戦みたいな感じですね」
「だな…きっとオカンの事だから、姉貴の晴れ姿見せてやりたくて必死なんだろう。自分は店があるから動けないし。ホントは自分が出て行って東京じゅう探し回りたいくらいだろうさ」
「親孝行ですね」
「ばーか、違うっての晶。なんつうかさ、オヤジを許してやりたいんだ、俺」
「許す」
「不良を許すな、校則廃止しろ、また警察から呼び出し、そうやって周りからダメ出しばっか喰らって失踪してるから。きっとオカンも俺等も怒ってると思ってるんだろうな。別にんな事でキレやしねえしって、言ってやりたいだけ、そんだけかな」

今まで歩んだ足跡を、そんだけ、と言い切れる内容ではないのは誰しもうっすらと分かっている。
だからこそ、静かな沈黙が数分車内を流れ、静かに消えていった。
敦がそんな中「ふわあ」と生あくびをする声が聞こえ、大輔が「眠いなら寝てろよ」と優しげに口を開く。

「オカンが無駄に急かすもんだから、いきなり起こされてきつかっただろ」
「いや、だいじょぶですぅ。もうちょっと寝てられるかなー、とは思ってましたけど」
「オカンのせっかちは今に始まったもんじゃねえけど、なんつうか仕事とかダチが絡むとすぐああやって追い立ててくるんだ」
商売柄なんだろうけどさ、やってらんねえよと、今日から助手席へと席変更となった大輔がぼやくと、すぐ後ろの席に収まった庵が「もうちびっとゆっくりする予定だったとか?」と訊ねる。

「いや。だけどさ、実家帰って昨日の今日とかもうね、身体筋肉痛なのにゆっくりさせてくれっつうか。どうせまだ日程余裕あるんだしさ…せっかくだし馴染みの屋台とか焼き鳥とかつれてってやろうと思ってたのに…」
どうやらそれなりに「ぶらり博多プラン」を考案してくれていたらしい大輔の苦り顔に、庵は至極真剣に「それは大変残念だったです」とキリリと即答した。

「博多の屋台有名ですからねー。後は何があるんでしょう、天神も昨日行きましたし、後は太宰府とかしか」
「太宰府か。寄っていってもいいが…つうか敦、お前顔色悪くないか?本当寝てていいから」
「はうっ、でも折角九州まで来たのに…」
「いいから寝てろ。今から車酔い起こしてるんだったら坂道ばっかな長崎着いたら高低移動で吐くぞ」
「それは俺も御免被るかな?新車でそれかましたら兄貴がおかんむりにならぁな」
運転手兼部長の鶴の一声で、敦、青白い顔を曇らせて頭を垂れる。
「ううう…分かりました…」
そう言うが早いか、敦は一番後ろの席へ横になり、しばらくすると寝息そのままに気配がピタリと静まった。
そっと背後の席を覗き込んで、晶と庵は顔を見合わせる。

「絶対くたびれてたな」
「だよね…長旅し慣れてない子だし。ちょっと熱出さないように見ておかないと」
「昨日のオカンメニューもボリュームありすぎたんじゃねーのかな…ありゃあ俺のダチみたいな体育会系向けの量だっつうの。お前等も胃もたれとかしてないか?平気か?」
「俺は平気だが」
「安藤先輩流石ですね。僕はちょっと胃に来ましたよ」
夏バテの時期にあれだけ脂っこいの食べたらちょっとなぁ、と晶は腹をさすりながら苦笑い。

「でも流石に本場の味は違うな。予定は未定、だったらもっと博多でゆっくりしていくのに」
「分かってねえなあ、九州はどこ行っても何食ってもハズレはない。
しかも本州よりも断然安い。
鉄道で帰ってたら分かるんだが、駅弁は値段以上に入っててしかも美味い。
これは断言できる。マジで。かしわめしだけじゃないんだぜ。
地域別でも、大分なら関門の海産物もトリ天もあるし、熊本は馬刺しに揚げたての辛子蓮根だろ、長崎なら佐世保バーガーに角煮、ちゃんぽんは鉄板だな。鹿児島行ったら酒ガンガンに飲めるし、旬ならつまみにきびなご。宮崎はまあ、チキン南蛮だろうな。マンゴーは値が張る」
「あのー …佐賀は」
晶の質問に、大輔あからさまに「えー」と珍しく顔をしかめて見せる。

「しらね。  だって佐賀だし。」

「ひでえ!」「ひどすぎる扱いだ!」「ちょっおまそれはないだろっ!」
一斉の車内ブーイングに、大輔「んな事言っても知るか!」と冗談交じりに一喝。

「えーだって佐賀だぜ?…すまんすまん嘘だ冗談だ、佐賀出身のダチが顔合わせるといっつもネタ振ってくるからつい反射的にやっちまうんだよ!そんな目で見るな!で、そのダチ曰く、『佐賀来るなら、くんちの頃に来たらうまいもんあるぞ』ってさ」
「くんち?」
「唐津くんちのこと?」
「はい安佐正解。という訳で冬に来るならくんちの時期に知り合いのウチ行くのがマジお薦め。アラ美味かったぞー」
「羨ましい!その満足しきった表情が羨ましい!」
「何気にラーメンだけじゃないんですね。色々と」
「ったりめーだ晶、隣県またぐだけで豚骨ラーメンの味だって変わるんだぜ?博多基準だと熊本濃口で佐賀薄味で」
「あーくそ腹減ってきたぁー、長崎着いたらカステラ食ってやるぞ!おい大輔、冷やしカステラとかアイスカステラとかないもんか?」
「屋台でおばちゃん売ってるアイスならありますよ。チリンチリンアイス。バラの形にのせて作ってくれるんですけど、観光地近辺なら大抵いますね」
「よし、それだ!」
「ヒゲ先輩、アイスばっかり食べてるともやしっこになりますおー」
「安佐、お前はアイスガマンの刑で決定。代わりに水なしでカステラ一本口にねじ込んでやるわ!」
「先輩鬼だ!!マジひでえ!!干涸らびさせる気だっ!!」
「だったら無駄口叩くなっての!代わりに運転しろコラァ!俺はぶっちゃけハンドル係にお疲れなんだよ!」
「公道高速道路運転経験ほぼ無しなペーペーのペーパーですが何か」
「使えねえええええ!!」


……

「何か、聞いてるだけで楽しいや…」
遠く聞こえる先輩たちのはしゃぐ声を聞きながら、一人敦はうつらうつらとこのチームの車内に居る喜びを感じながら、顔に差し込む日光を車内カーテンでそっと遮ると、また顔をシートに埋め静かにまどろむのであった。

【8月10日・九州よいとこ一度はおいで・このまま長崎へ直行です・続く】












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