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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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いざ中華街。
*

二十分後。
市電沿いの駐車場から徒歩数分、到着したのは中華街の通り半ばに面した中華飯店「明明」。
現代的であったビル群の立ち並ぶ駅前通りとは一転して、密集した民家と繁華街の間にたたずむ朱色の中華門がどっしりとした存在感を放ってお出迎えしてくれた。

長崎も中心街から少し離れると庶民的な風情を街中にそこかしこで感じられるおっとりとした街である。
車道からは長崎港の入り江が見え、車道に沿って海岸通りを走っていく市電の姿が良く映える。
開放的な街並みは九州の風土ゆえなのか。
夏日が照り返す白い車道さえ清々しく思えてくる。

出島周辺の資料館脇を通り抜け、表から一本中へ入れば日本三大中華街の一つ・長崎新地中華街到着である。
ふとっちょ女子・曙の後からぞろぞろとついていく事更に数分、店に到着すると早速ちゃんぽんとエビチリ、角煮まんをふるまわれ、昼食をとりつつの懇親会と相成った。

「ののちゃんから聞いてはいましたけど、昨日お電話があって正直ほっとしました」
「へえ、ののちゃん何て?」
どこか照れくさそうな庵に、杏奈は「九州行くはずだから、来たらよろしくねって」と短く答えてエビチリを上品に口へ運ぶ。
「でも、体調大丈夫ですか?香川じゃ随分大変だったって」
「あー、平気平気!うどんしこたま食べてきたし、昨日も大輔さんちでラーメン食べさせてもらったし」
「ラーメンもいいけどちゃんぽんもしっかり食べてね~」と、曙、口一杯に麺を入れてもそもそと口を動かす。
「やだもーアケボノちゃん、行儀悪いよ。ちゃんと飲み込んでから喋りなよ~」
「ひゃいひゃいろめんなひゃいねぇ鳥海ちゃん、ひゃいゴックンと」
のどごしまでしっかり聞こえるほどに豪快な食べっぷりに、臨席の敦はぽかんと口を開いたままイカをつまんで硬直。

「(分からない…思い出したものの、アカデミッククイズの頃から疑問だったんだよな…)」
「(ぶっちゃけ、お嬢さんな杏奈さんとの接点分からねえ…)」
アカデミッククイズに同期出場していたという事はほぼ同世代なのだが、曙の体格と豪快さとふとましさに、本当に杏奈の通っていたミッション系超お嬢様女子校に在学していたのかすら疑わしくなる晶と大輔であった。

二人が渋い顔なのをすぐに察したのか、曙は「ああそうそう」と口周りをナプキンで拭う。

「そこのモヒなお兄さんがあのラムサール高の穴輪君でいいのよね?小野田さんに電話しておいてくださる?場所はウチの店名言えば通じるから」
「えっ?ああ、構わないが…先輩とお前、知り合い?」
「一応、今回の話以前に博多の大会で会ってるのよ。
九州でオレゴンさんって言ったら有名アンサーじゃない。マイミクさんも繋がり濃いし、九州アンサーの連携って太いんだから。地方大会多いし、飲み会にオフも多いし。既にそちらのチーム桜島以外にも博多や大分、熊本県別のチームが出来てて対抗戦状態になってるわよ」
へえー、と大輔は納得半分感心半分の生返事を返す。
「だろうな。九州は人情深いから…俺はミクやってないが、先輩は頻繁にオフ会呼ばれてるみたいだし。とすると、結構お前有名なの?」

「漫アゲ全国七位ですけど何か」
「ぶほぉぉお!」
男性陣全員がちゃんぽん吹きかけたところで、女性陣からは苦笑がこぼれる。

「ついでに言うと、漫アニゲーの女王マァムさんともマイミクですが何か?」
「(おいおい、典子さんとも知り合いかよ!)」
夏彦が心の中で曙に空ツッコミを入れる隣で、庵は「極めたなあー」と一人冷静に曙を賞賛。

「高校の時もアニメだけは負けないって豪語してて、実際ゴリゴリ押してくるからすっげープレッシャーだったんだよ俺。それでなくてもサブカル系でもばかすか押しまくるし、あれは攻めてないと負けてたね」
「そりゃそうよ!アカデミッククイズ準決勝でアンアンに押し負けた問題、未だに悔しくて枕を濡らすわよ」
「最後の合体メカの問題だっけ?お前、出てくるアニメ問題は即押しで全回収していってたからすげーきわどかったんだよなー。俺も固め押しやめてカンで行って正解だったぜ」
「くう、やっぱりそうだったのね!あのアニメ問、細かく知ってたら分岐怖くてあのタイミングじゃ押せなかったんですもの!今回はきっちりリベンジするわよ!」
「そりゃもう、後ほど余裕の返り討ちですな( ´ω`)」
「ほっほっほ、楽しみね!絶対にステージの上で念願叶えてみせるわよ!」
「ほほほ、ステージの上と…ステージ?」
言葉尻が引っかかり庵が眉をひそめると、同時に女性陣三人も「?」ときょとんとした視線を庵に向ける。

微妙に噛み合わない会話。
不穏な「ステージ」の響き。

「ステージって?」
「えっ…だって、オッケーされてたんじゃなかったんですか?」
途端に不安げに眉をひそめる杏奈に、庵は晶と顔を見合わせる。
「それ、どういう事でしょう杏奈さん」
「何って、九州大会の事ですよ。
藍子ちゃんが、香川に引き続いてスペシャルゲストとして庵さんが出るからアシスタントお願い、って…」
語尾を言い切らぬ間に男性陣全員の表情が強張ったのに気付いて、杏奈も曙も鳥海もお互いに顔を見合わせた。

【8月10日昼・怪しい雲行き・続く】












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