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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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ちびっこ爆弾。
*

エレベーターで誘導されたビップルーム専用階ロビーには、待ちかねた様子のアイアイが「お疲れサマ~」と呑気に手を振って駆け寄ってきた。

ロリ体型にフリルの白ワンピースという、一見杏奈と総かぶりなファッションなのだが、アイアイがワンピースだと田舎の小学生が夏休みに入りました風味全開である。
色気が無い。
皆無と言ってもいい。
そのふてぶてしくも見える余裕のそぶりに何がサマ~かと一発鉄拳制裁かまそうと大輔が一瞬身構えるも、長時間運転で困憊しきっていた夏彦に制され、拳の代わりに「お前、随分余裕だな」と憎まれ口を叩く。

「てっきり、庵が来なくて焦ってるかと思ってたぜ」
「え~?マネージャーさん、オッケーもらったって言ってたよ~?」
「お前はあのカマオロカを信用しすぎだっ!俺等はなんも聞いてねえっつうのっ!」
「えーーー!!」
びっくりだよう、と手を振り上げて大袈裟に驚いて見せるアイアイに若干の不審と不安を抱きつつ、大輔の頬がひくひく引きつりっぱなしなので代わりに晶が「それとこのチラシ」と、曙からもらったチラシをアイアイに掲げて見せる。

「もう僕たちの出演が決まってるような広告を出してるけど、これはいつ決まった事?」
「ええ?アイアイが香川の病院でふうふう熱出してる時に、みんな心配して応援してくれるって言ってたって~」
「その時点で既に鵜呑みだったのか…病気で知らなかったならしょうがないかもしれないけど、確認しようという気はなかったの?あと、重ねて訊くけど先輩の杏奈さんにデート企画とか、迷惑かけてるとは…」

「あーっ、それ!それね、アイアイが最初デートのお相手して取材受けるはずだったんだよう!それなのにそれなのに、杏奈さんの方がいいってネーデルのスタッフさんがごり押ししてきたんだって!折角地方紙にアイアイ掲載のチャンスだったのにぃ~」
悔しいよぅ~~、と地団駄踏んで見せるアイアイに、その場にいた全員がげんなりと「そういうこと…」とがっくり頭を垂れた。

「…ああ、まあ、そりゃそうだわな…杏奈さんの方が見栄えいいし…」

「ちょっとそのこのはなわモヒ!アイアイのどこが見栄え悪いっていうのよぅ!」
「なっ…うっせえロリ体型のくせに色気も可愛げもねえ太眉アイドルもどきめが!おーまーえーのせいで庵や杏奈さんが迷惑被りまくってんだろうがちったあ反省しろやぁ!」
大輔の一喝に、アイアイ珍しく硬直して押し黙ると、三秒後に目からは大粒の涙がぼろぼろと落ち始めた。

「えっ…ちょ、おま」
「・・・うう、ううう、ひどいひどいよぅううううう!!アイアイがナインぺたんなの気にしてるのにっ!気にしてるのにっ!しかもアイドルもどきって言った!ひどいひどいひどいひどいよううううううううう!!うわああああああああああああああああああああああああんん!!!!」
小学生でもこんな大声で泣かないってほどにぎゃんぎゃんと高級ホテルのロビーで泣き叫ぶアイアイに、大輔のみならず他のメンバー全員が真っ青になった。

「まっあっまて待て待て!おまえもう大学生だろうが!んな、小学生だってそんな真夜中にぎゃんぎゃん泣いたりは…」
「だってだってだああああっってえええええええええ!!アイドルもどきって!アイドルじゃないって!ひどいようううううううう!!」

「だーーーーーーーっ!泣くな!バカ!それに関しては俺が悪かったから、泣くなコラ!!」

「ウワアアアアアアアアアンン!!むかつくむかつくむかつくむかつくうううううう!!アイアイが気にしてること言った!もう嫌い!きらーい!」
とりつく島もない様子でなだめようと顔をしかめる大輔にかみつかんばかりなアイアイの肩を、そっと杏奈が押さえる。
「藍子ちゃん落ち着いて」と囁くと、よい子よい子する要領でぎゅっと胸元にアイアイの頭を押しやって抱きしめる。
「みんな長距離移動で気が立ってるし、情報が錯綜してて混乱してるの。藍子ちゃんは何でも思いこみが激しいから、みんな知ってると思ってても藍子ちゃんほど今回の裏事情を知らないんですよ。だから、また明日でも落ち着いたら一から説明してもらえないでしょうか」
「むー…」
「ね、お願い」
「むむぅ、杏奈ちゃんがそういうんだったら、そうする~…」
ウサギのように真っ赤になった目をこすり、不満げに唇を突き出したままではあったが、ひとまずアイアイは泣くのを止めると「お部屋はあっち~」とぶっきらぼうにロビー奥の部屋を指差し、ワンピースのポケットからカードキーを数枚取り出す。

「はいこれ鍵だよ。番号の若い順に杏奈ちゃんたちとアイアイ。
その他大勢と桜島の人たちは通路反対側だよ~!
こっちは女性オンリーだから、入ったらめっ!だからねっ!!
アンアンは最上階の特別ビップにご宿泊予定なんだって~」

「おいおい俺等はその他大勢扱いかよっ!!」
大輔の指摘にアイアイはふてくされた面持ちでぷう、と頬を膨らませてスルーすると、そそくさとカードキーを配布し困惑顔な杏奈たち女性陣を引き連れて奥へと去っていった。

ぽつーんと残されたアーサー大Q研メンバー&元ラムサール高OBチーム桜島の面々は互いに顔を見合わせて「はあぁぁぁ…」と溜息をつく。

「どっと疲れが出ましたね…」
敦が全員の総意を代弁すると、「ひとまず部屋に入ろうや」とげんなりMAXの夏彦は足下に降ろしていた荷物を担ぐ。
「庵、大丈夫かな…」
「あいつのことだ、特別ビップ扱いごときで懐柔されるような奴じゃなかろう?」
まあそうですけど、と言いつつ、晶は明日以降が不安で仕方なくなってきた。

何故そう思ったのかは定かではないが、一つだけピンと来たことがあった。

アイアイの先程のあれは、半分本当だろうが …半分は嘘泣きだ。

女の子が泣く様を何度も見ている女泣かせ(自認)な自分だ。
質の違いは分かっている…はず。
大輔の言葉は真っ直ぐに過ぎるから図星もあったろうが、どこか最初から胡散臭い態度だったように思えたのは気のせいなのだろうか。
アイアイは、あんな細かい芝居の出来る子だったろうか。
それとも、芝居をするような小狡い性分が芽生えたのだろうか。
ただ単に自分が穿った見方をしているだけなのか。
疲労しきった知能では可能性を考察するので精一杯であったが、今夜の事は覚えておこうと晶はそっと考えるのであった。

【8月10~11日深夜・男性陣げんなり・女性陣まったり・続く】












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