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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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王者にもダイブの誤り。
*

GOGO!☆ラブラブホームラン☆ ~私の彼は赤バット~

作詞:アイアイ 作曲:玖位図太郎

1・2・3・4 GOGO! GOGO!
1・2・3・4 GOGO! GOGO!

「今日も一発ホームラ~~ン」

私の彼は赤バット♪  今日もステキな赤ヘルね♪
今日も筋肉ムキムキ♪ 今日も約束ホームラン(OH!)
今日も勝利の魔法を バットめがけて飛ばすから
凡退なんかしないでね 

相手ピッチャーなぎ倒し 敵の声援なんのその
私の 私の 私の念力で
ファールもバントも 全部まとめてホ~~ムラ~~~ン(YATTANE!!)

恋のナックル ホームラン♪
恋の魔球も ホームラン♪
だけど だけど だ け ど !
私の心はダイビングキャッチ♪(キャッチ!)
お願いキャッチし・て・ね(NE!)

(二番~五番まで以下歌詞略)



……
……………

「(クイズ関係NEEEEEEEEEEEEEE!!!)」

クイズの企画イベントタイアップのはずなのに、潔いまでの関係なさである。
しかも赤ヘルとか。お前野球知ってるのかと。アホかとボケかと(略)。
広島で歌ったら若干好感度アップしたであろうが、何故に福岡で赤バットかと。
そこはお世辞でも若鷹軍団だろう常考。九州初公開と最初から決まっていたなら何故にセリーグを想起させるような歌詞を(略)
お前今からでもいいからちょっとそこのジャスコにでも行って若鷹軍団聞いてこいと(略)
しかもナックルと魔球って同意義になりはしないのかこれは(略)
しかも何だ念力って(略)
大体マーケティングからして購買層設定が知りたいぞ一体これはどこの層を狙って(略)


…いかん、クールダウンのつもりがこっちまでヒートアップしてきやがった。
これを明日の舞台上で堂々と歌うつもりでいるのかと思ったら…頭が頭痛だ。
ああいかん、こっちの日本語まで崩壊してきてやがる。

「どうだった~~?」
「………」
一仕事やり終えて汗も弾ける満面の笑みで問いかけてくるアイアイに、さてどっから突っ込んでやったものかと大輔は言いたい事がありすぎて逆に言葉に窮する。
うーん…と低く唸るばかりの大輔に、アイアイは見る間にちゅーん、と顔をくすませて項垂れる。

「…やっぱり、良くなかったんだ…」
「あ、いやそうじゃなくて…」
「だってそういう顔してるもん…」
湿気た線香花火のような湿っぽい顔で、アイアイは唇を尖らせて「皆そう言うんだよぅ」と消え入りそうな声で愚痴をこぼす。

「アイアイ一生懸命やってるのにな…何で分かって貰えないんだろう…踊りとか、歌とか、いつも練習して、ちゃんとお仕事笑顔でしてるのになあ…最近、皆手厳しいんだもん…お勉強もしてる時間ないし、きっついよぅ…」
「…ええっと」
普段脳天気な相手が落ち込むと、やりづらい事この上ない。
下手に励ますのは逆効果だろうし、第一性に合わない。
大輔は素直に感想を口にする。

「…いや、これクイズショーで歌うんだよな。初出しは」
「ほえ?そうだよぅ」
「なら何でクイズと関係ない野球の歌な訳?」
「え?関係あるよぅ?だって、九州王者のサツマさんは野球好きだって聞いたから、アイアイ頑張って野球の歌書いたよ~」
「お前かああああああ!!ちょ、おま、俺は確かに野球好きだけどよ、俺が好きなのは赤ヘル軍団じゃねえっ!若鷹軍団だっ!!どこをどうやってカープとホークス間違うんだっつ…」
勢いでノリ突っ込みをしてしまい、言いかけた所でポカーンとなるアイアイの表情に、大輔はハッと我に帰り「まずい」と即座に気がついた。

「あれ~~?何でサツマさんの事言ったのに、俺って言ったのかな~~?」

あれあれあるぇ~( ・3・)とすまし顔でオロオロする大輔の真っ青顔を覗き込むアイアイに、さしもの大輔も言葉が出てこない。
しどろもどろで何か適当に言い訳しようと口を開きかけた所で、アンサー(やっと)初段なアイアイが「あっ!」と声をあげる。

「はなわがサツマさ…!」
「ばっ、声がでけえよ!」
咄嗟にもごっ、とアイアイの口を塞ぎ、相手が手足のばたつきを止めると、そっとその手を口から離し「そこ座れ」と自分の隣へと促す。

「えーっとだな」
「なあに~?」
「黙っておけよ、明日まで」
「え~~?どうしよっかなぁ~」
「いいから黙ってろゴルァ」
口調こそ険しいが、声量を極力抑えてしか注意出来ない我が身悲しき。
大輔、己の不注意ぶりを嘆くも時既に遅し。
血の気が未だに引いて脳内血量不足な大輔の隣で、アイアイは秘密ゲットと意地悪く小悪魔の笑みをニヤニヤと浮かべている。

「…どうせ、明日には庵たちに飲み会の席でバラすんだからさ。それまで黙っててくれ。それに、正体知られてない方が庵の奴もテンション上がっていい試合してくるだろうし。な」
「知ってる相手よりも、知らない相手だと思われてる方がドキドキ倍増って事かなあ?オラわくわくすっぞみたいな~」
「そうそう。何だお前もわかってるんじゃねえの」
「まあね~~?そっか、そういう事情ならしょうがないな~~アイアイ約束したげる☆でもでも、じゃあお願い聞いてほしいんだよ~~」
「…何だよ。言ってみな」

何かトンでもない約束だったら勘弁だなあと思ったが、意外にもアイアイの口から出てきたお願いは至極普通のものであった。

「確か、エキシビジョンマッチでアンアンと戦うんだよね~?だったら、アンアンに勝ってほしいんだよ~~」

「・・・そんなのでいいのか?」
拍子抜けして思わず聞き返すと、アイアイはぷう、と頬を膨らませる。

「あ、そんなのって言った。自信有り!なんだ~。はなわのくせに生意気だよぅ~」
「うっせゴルァ!…これでも地元開催なんだから負けられない、っていうのはあるんだよ。俺にだって意地はある。…まあ、カモフラージュでチーム桜島の方にもサブカ使って出るけど」
「ふーん、だったら期待しちゃうよ?ちょこっとだけなら、応援してあげてもいいよ~☆」
「ふーん…まあ、いいけどさ。でも、何で」
問われて、アイアイはふくれっ面でそっぽを向く。
「アンアン、何だか感じ悪いんだもん。アイアイ、成り上がりたいからちょこっとお願いしてるだけなのにな~」
「お願い仕方が悪すぎるだろ。これだともはや脅迫に近いだろ?そりゃ怒るって…もっとちゃんと真正面から頼めなかったのか?」
「一回、夏前にしたことあるよ。でもね~…」
「あったのか?!」
アイアイはこっくり頷いて、話を続ける。

「すぐ断られちゃった…『他人の威光で一時人気が出たって、すぐに捨てられるだけだ』って…それでもいっぱいお願いしたら、すっごいお説教されちゃったよう…」
「正論だな」
「でもでもっ、アイアイチャンスが全然無いんだもん!ちょっとのチャンスも全部他の子に持ってかれて、ロリコン相手なんかしてないのに『ロリはもう受けない』なんて変な事言われるし…だから、アンアンがちょこっとだけでも手伝ってくれたらなー、って…」
「あいつが、前にテレビ出てた事でどんだけ嫌がらせ受けたか、分かって言ってるんだな?それは」
「むう…でも、業界内にいたら嫌でも聞こえてくるんだよぅ。アンアンがクイズゲームしてるって噂聞いて、もしかしたらトラウマ治ってテレビもいけるんじゃないかって思われてるみたい。しかも、アイアイはクイズ同好会でちょこっと繋がりがあるからって、ここ最近はいっつもお仕事のお電話来ると最初に『アンアンと連絡取れる?取れるなら考えてもいいよ』って…言われるんだもん…」

ああ、成る程と大輔は得心する。
自分たちにとって見れば、青天の霹靂のような目のつけられようであったが、アイアイの側からすれば、同じような事を考えているのは自分たちだけではないという腹か。…それにしたって、今回の巻き込み方は許し難いが、一応アイアイに同情しなくもない。今朝の庵の説明で聞けば、こいつの所属している事務所は本当にちいさなもので、こいつが実質の大黒柱状態らしい。ビッグチャンスの名目にことごとく「安佐庵」「アンアン」が前提条件として書き込まれているとなれば、なりふり構っていられなくなる気持ちも理解出来る。

が、出来ればそこで正当な道筋、というものを踏み外して欲しくなかったとも強く思う。
庵とて、キチンと事情を説明すれば何らかの形で協力してくれたのではなかろうか。
テレビに出演せずとも、あいつなら何か妙案を出してくれたに違いない。そういうサービス精神は頭が下がるくらいにきっちりしている。
それに、想像するにだが、アイアイの態度もよろしくなかったのではなかろうか。
努力をしているのは先程のアカペラとダンスで見て取れたが、普段の言動のせいで本気と不真面目の差がわかりにくいのである。
庵はああ見えて根が真面目だから、楽をしてスターになろうと擦り寄ってこられたと判じられたなら説教も当然だろうと察せられる。
レッスンの前にプロトコールマナー講座にでも行った方がいいかもしれないが、それはそれとして。
そこらへんの努力をせずに半ば騙し討ちにかかった事は、やはり許す訳にはいかないだろうなと大輔は再確認し腹を決める。

「分かった」
「?」
「サブの方はともかくとして、サツマハヤトとして、庵に勝てばいいんだな」
「!」
アイアイが驚きで目を丸くすると、大輔はニヤリと不敵な笑みを浮かべてみせる。
「…四月のガチンコ勝負では、俺も本気仕様じゃなかったからな…今度は、確実に勝ちに出てやる。でないと、九州王者の名が廃るというもんだ」
「おおおっ、本気だよぅ。バックに炎が見えるみたいだよぅ」
頑張ってだよぅ、と笑顔を見せるアイアイに、どこかホッとしている自分がいて、大輔は己に苦笑する。

俺、こいつのお気楽なとこ、苦手だし嫌いなはずなのにな。
まあいい。女の願いを叶えてやるのも漢ってものだ。
そう改めて思い直すと、大輔はゆっくりと立ち上がった。

「あれ~、もう帰るの?せっかくだし、作戦会議でもしていこうよ~」
「いや、必要ない。あいつには正攻法で挑む。お前は…まあ、明日に備えて早く寝ろ。それと」
「それと?」
「お前も約束しろ。明日、俺が勝てたら庵に今後迷惑かけないようにしな。…あいつ、俺達が想像している以上にトラウマが根深いように思うんだ。出来れば、大学卒業するまでそっとしておいてやってほしい」
「…」
「約束出来るか?」
一瞬神妙な顔でアイアイは沈黙すると、黙考の後にこっくり頷いた。

「…アンアン、まだすっごい人気があるのに、勿体ないよぅ」
「人にはそれぞれ価値観があるんだ。お前みたいに、有名になりたい奴ばかりじゃないって事さ」
「むう、分かったよう」
一応は理解したような風のアイアイの表情に満足すると、大輔は背を向けテラスの蔦のゲートをくぐって外に向かう。と、その途中で振り返ると腰を浮かせて立ち上がりかけたアイアイと目があったので、渋々とお節介ながら肩越しに口を開く。

「あのさ、お前歌自体は上手いんだから。自作しないで、頭下げてもっとマシな曲作ってもらいな」
「ほえ?」
「でないと、ネタキャラ認定されるぞ。歌唱力がかすむぐらいお前はキャラクターが濃いんだから。それ全面に出して売り込むのも有りかもしれないが。じゃあな」

くるりと背を向けて歩き出すと、不思議といつまでもアイアイの視線を背中に感じた。
が、その視線に目を交わすことなく、大輔はいつしか気分良くなって足取りも軽く夜の庭園を足早にホテルへ戻っていくのであった。

【8月11日深夜・大輔颯爽と帰館・アイアイポカーン・続く】












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