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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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【プチ浮上いたします|ω`)】

まずは腹ごしらえから。
*

明けて翌日。
8月12日の朝を迎えて、今日のイベント参加者たちは気もそぞろに一階レストランでの朝食バイキングに足を運んでいた。
和洋折衷のオーソドックスなメニューを取り揃えたステンレストレーの上は肉類と卵料理からどんどんと個人の皿へと料理が吸い込まれていくかのような目減りようである。今朝の人気メニューは、ドイツ風ブルストウィンナーとスクランブルエッグ、そして朝の心の友おかずのりとお新香。
朝トースト党と朝ごはん党とは、ほぼ五分五分のもよう。
丁度、ブルストウィンナーと隣のミニスコッチエッグのトレーが補充された頃、レストラン内の出入り口からざわ、ざわと静かなざわめきが広がる。

「あっ」「きた」
「つうか来るんだ(ルームサービスじゃねーんだな…)」
意外さ半分、好奇心半分の視線を浴びつつ、本日の本丸防衛線四人組の来場である。

「もはようございますー( ´ω`)」
レストラン内部に満ち満ちるいい匂いに満面の笑みを隠しきれない総大将=庵から四人前の食券を受け取り、受付嬢は爽やかに「いらっしゃいませー」と笑顔を返す。各自丸皿と茶碗を受け取ると、「妙な感じだなぁ」と、冷や汗混じりに先頭の夏彦は肩をすくめる。

「だってしょうがないですよ。僕たち今日は一日悪役なんですから」
白飯もそこそこに、晶はシーザーサラダを丸皿へ山盛りにすると「トーストも半枚もらおうかなあ」と、どこ吹く風でマーガリンとジャムの小袋をつまむ。
「まあそうだけどさあ…せっかく酒っけが抜けたってのに、尻の座りが悪いぜ。まあ、悪意はなさそうだが」
「僕も、何だか今から緊張しますよぅ。それに昨日ちょっと…」
ぼそぼそと、サバ塩焼き・サラダ・だし巻き・ナゲットを少しづつ集めてこじんまりと寄せる敦に、夏彦は「もっと食えよ」と、言葉を遮って出来たてのブルストの中からとびきり太いのを敦の皿にぽんとねじ込む。
「えっ、いや先輩僕ちょっとそんな食べられない…」
「いいから食っておけって。炎天下で頭使わされるんだぞ。たんまり食って、グリコーゲン蓄えとけ」
「は、はいい…って、先輩そんなに食べるんですか?朝からお肉とか、きつくないです?」
ウインナーにミニハンバーグ、唐揚げにナゲットにポークチャップを山と積んで申し訳程度に生野菜を隅に載せている夏彦の体育会系チョイスに敦が顔をしかめるも、指摘された当人は「これとデザート一式も食うぞ」と良い笑顔でのたまう。

「そ、それは…(何となく予想通りですけど)食欲ありますね…僕、今載せてるの全部食べきれるかも自信ないのに」
「お前さん、ちったあこういう機会に場馴れして将来プレゼンする時用の根性の足しにでもしな。でないと、いつも人前でガッチガチになってたらいつまでたっても本領発揮出来ねえぞ。ほれ、夏バテ防止のために食う食う!食べれる時に食っておけよ!」

ほれ、あいつほど食えとは言わないからさ、と夏彦がぼそりと囁く。
その視線の先には…。

「ごっはーん、ごっはーん、ごっはーんごはんごっはーん♪」
…嬉々として、全種類のおかずを片っ端から所狭しとトレーに盛り上げていく庵の姿があった。
既にトレー一枚分は肉類おかずでひしと埋まり、後ろに並ぶ人が既に少なくなっているのを良いことに五個十個とずんずんトレーに躊躇無く積み上げていく。今現在、二枚目のトレーはサラダバイキングのシーザー・棒々鶏・大根とかいわれ・ベビーリーフ全種類が混ざり合ったカオス状態の大皿が出来上がっており、これと更に白飯大盛り・特製極厚フレンチトーストバニラアイスのせ&デザート全種類も含めて後からもの凄い勢いで食うのかと思うと、敦だけでなく周囲のアンサーたちは戦慄を覚えるのであった。

「うっわー…」「引くわ」
「すげー…マジであんな食うのか…」

テレビってやらせばっかじゃないんだなー、と遠巻きに他の客たちが眺める脇で、チームメイトと共に既にレストランへ入っていた大輔だけは何故かぼんやりとその微笑ましい光景を眺めていた。

「どうした?大輔、声かけてこないのか」
食後のコーヒーをいただく小野田にせっつかれるも、大輔は「いいっす」とすげなく答える。
「それに、あいつらも作戦会議とかあるかもしんないし。そっとしておきますよ」
「へえ、なるほどね。ちょっとでも立ち聞きしたらフェアじゃないってか」
「うん、まあ。それに」
「それに?」

「多分、今日勝てるっすよ」

力みなくするっと言われた事で、言われた小野田はぎょっと目を剥いた。

「おいおい大輔、もしかしていつもの神通力で何か感じ取ったか?ビビビと」
「いや、そうじゃないっす。…ちょっと、食べてる量が尋常じゃないから」
「安佐か」
「あいつね、いつだったかポロッと言ってたんですよ。…緊張してると、食う量が増えるって。アカデミッククイズの記念大会の時、あいつバイキング食い尽くして伝説作りましたけど、あの時は緊張がハンパじゃなかったらしいです」
「だから、今日もってか」
「まあ、そうですね。俺の主観で、ですけど」
ふうん、と小野田は鼻を鳴らして腕組みし、あごひげを撫でる。考える時のお決まりのポーズであった。
曰く、ヒゲには知性を刺激する何かがあるぞ!と妙な持論があるらしい。
だが、彼の判断は大体においてチーム桜島の指針となり採用されてきた。イコール、仲間も彼のヒゲ神通力に信頼を置いているという訳である。

「なあ大輔」
「はい」
「今日はどこで飲むか、お前が考えておきな」
「…はいっす」
小野田が後輩に飲み屋を指名させる時、それは彼がオゴリを示唆する時。
…イコール勝ちを獲りに行く、そんな無言の了解が食卓に広がり、皆顔を見合わせるとお互いにニヤリと笑みを交わし合うのであった。

「いよっし、飲んだ後にはネーデルデート、いただきだ!」
「いーねえ!」「そんじゃ行きますか!」
元体育会系高校OBらしく「ごっそさんしたっ!」と唱和すると、カラになったトレーを手に一斉に立ち上がる。

大盛りトレーを置いて座る所がなく、まごついている庵たちに「席空けたぞ!」と大声で伝えると、背中に「あんがとー」と、おおよそ緊張感の感じられない謝辞を受けつつ、大輔たちは颯爽とその場を後にした。

【8月12日・杏奈さんたちは既に食べ終わってます・さあ今日は大会ですよ・続く】












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