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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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君にも届け、この声。
*

その更に数分前。
庵はステージ裏の片隅でじっとケータイの着うたフルを耳に当てて聴いていた。
イヤホンをつけていると突然の呼び出しに対応出来ない可能性もあり、ダウンロードしたてのとある曲を最低ボリュームでぼんやりと耳に流す。

『えっ?私の好きな曲?…え、えーっと、今聴いてた曲でいいかな?マイナーだけど、こないだ友達に教えてもらったんだ…』

「…確かに、俺は聴かないタイプなんだよなぁ」

聞こえるはずのない呟きなのに、そっと左右を確認してしまう自分が、少し可笑しかった。
普段はこう見えてもクラシックや洋楽ばかりである。
昨日もiPodでピアソラやハイフェッツを聴いていた。
気分を盛り上げたい時はリベルタンゴにチャイコフスキー。
流行りの歌は晶に尋ねてばかりの我が身である。

でもまあ、テクノもたまにはいいかな。

試聴し終わって、ケータイの液晶画面を覗く。
「テレポーテーション」と、曲のタイトルが流れるのを見ていたら、晶が遠く呼ぶ声が聞こえた。

この歌のように、俺の声が届くように。

はいよー、と返事をして、庵はケータイを閉じ足早に友人の方へと駆けていった。

/ 曲詳細は「テレポーテーション capsule」にて |ω`)
*


午前11時30分。

「アンサー・アンサー全国大会っ!イン!ネーデル九州大会ーーー!!」
「チームでクイズ王を倒せるもんなら倒してみやがれ企画!今日は五人でクイズ対戦だよこんちくしょーーー!!」

「シャーコラーーー!」「キタ━(゚∀゚)━!!!!! キタキタキタキタ━(゚∀゚)━━!!!!!」
「おいでませ九州!!」「よーこそいおりーーん!!」
「本物キタコレ!!」「復活おめ!!」「こっち向いてー!!」
「三十分も遅れてるぞーーーーーー!!待たせるなっつうのーー!!」

「ごめんねーーー!!つうわけでっ!はーじめーるよーーー!」

うおおおおおおおっ!と津波のような雄叫びが轟き、会場内は一気にボルテージ最高潮へと達する。
真夏の太陽なんのその、暑苦しいまでの轟音と形容するに等しい歓声がステージへと飛び出した庵とアイアイに降り注ぐ。
四国大会の、ある種アットホーム的な空気とはまた一味違う、臨戦態勢ばっちりの熱い情熱がひしひしと会場全体から感じられる。前回がクイズゲームの興行だったとするなら、今回はいわばクイズゲーム「対戦・対人大会」の興行である。
例えるなら、素人抜きで、猛者が本気で殴り合いを始める特設リングを一般視聴者に見ていただくような感じだ。
熱くならない訳がない。

高まる歓声に手を振りにこやかに応対しつつ、庵は「お久しぶりです!」と背筋を伸ばし、群衆に向かってやや大仰に敬礼する。
大きな拍手の返礼を浴びると、「来ていただいて有り難うございまーす!」と弾けるような笑顔を見せた。

「皆さん!このくそあっつい中!ハウス・ネーデルランド・テンボス特設ステージによるクイズショーにお集まりいただき有難うございます!」
「ございまーす!」
「今日はセミファイナル・北九州大会及び、アンサーアンサーというクイズゲームの紹介がてら、既にゲームを遊び倒している九州じゅうのプレイヤーの方々にお越しいただき、対戦形式を見ていただきながらゲームの楽しさを知っていただこうというものです!」
「なので、今回は飛び入り参加出来ませーん!でもでもっ、いっぱい見て楽しんで行ってくださいねっ☆」

順調にアイアイとの掛け合いをこなしつつ、和やかムードになってきた会場を見合わすと、会場内にはちらほらポスターやスポーツ場で見かけるゲートフラッグのようなものが。ほとんど告知期間がなかった香川では見受けられなかったものだが、それだけ歓迎されてるという事だろうか。

視線で追うと「おいでませ九州(九州の絵入りフルカラー)」、手書きの早押しボタン上に↓を描いたもの、後…何故か顔文字で「(゚∀゚)サッチャンドコー?」「(゚∀゚)サッチャン ブログ更新マダー?」と描いてあるものが。この猛暑日の最中お手製フラッグまで持ってくるとは、恐るべし九州アンサー。
とりあえず、サッチャンってのは噂の九州王者のことなんだろうなあと庵が苦笑している背後、ステージ袖でゲーフラを発見した大輔が「あいつらどこのっ…!」と仁王のような憤怒の形相になっていた事を付け加えておく。

「それじゃあ、初回の予選と共に、ゲームの流れを紹介したいと思います!と、まずはその前に俺の仲間と今回のアシスタントさんをご紹介!」

どーぞぉ、とアイアイの呼びかけで、今回はずっこけもせずにアーサー大Q研&杏奈登場。
前回とうって変わっての揃いのTシャツ姿な野郎三人へは生温かい拍手のみだった会場だが、最後尾からやってきた赤頭巾ちゃんが暑さでするりとほっかむりを外すと、その姿が背後のスクリーンへ大写しになった途端に会場の七割を埋める野郎たちからは津波のような雄叫びが上がった。

「うおおおおおおお!」「写真よりキレイじゃねーか!詐欺だ!」
「参加すりゃあよかった!」「もっと写りのいい写真でチラシ作れよっ!」
「むしろ夏なんだし水着を!」「レースクイーンとかゲームで出てこないのかよ!」
「赤頭巾ちゃんお持ち帰りしてえええええ!」

…大方予想通り、いや予想以上の受けの良さに、オランダ街らしく赤頭巾姿で登場した杏奈は困惑気味に苦笑いで手を振る。
そして、その隣では仁王二号となりかけている晶の引きつった笑顔が。

「(…くそっ、予想通りの展開とはいえ、あいつら全員爆破してやりたいっ…!)」
「晶、顔が鬼瓦みたいだぞー」
夏彦にチクリと耳打ちされて我に帰ると、庵が不安げにちら、とこちらを流し見ている。
ごめん、と言う代わりに舌を見せると、庵は安心したのかそのまま司会を続ける。

「はい皆さんご注目。今回はこの美人アンサーを大将に、俺達四人がラスボスとして決勝進出チームと争います。勝てたら彼女とデート権、負けたら俺らがデート権!今年の夏の思い出をゲットすべく、集まってくれた8チーム・40名をご紹介しますよ!皆さん、是非頑張って俺達を倒してみちゃってね!手加減はしないけどね!むしろガチで返り討ちにするけどねっ!」

「うわーむかつくアンアン」「やっちまえー!」
「帰れ!大都会に帰れっ!」「むしろ返り討ちにしちまえー!」
「地元勢ぜってえ負けるなよー」

「ふはははっ、俺はそんなやじり程度じゃ倒せないぞ!もっとしっかり地元勢を応援しまくってくれよなー!しかし結果が見えない読めない予測できない、それがクイズの真骨頂!それじゃあ、九州アンサーアンサー・チーム大会始めるよっ!みんな近場の売店でこまめに水分補給しながら、ゆっくり見てってくれよなっ!」

会場内外からの大きな喝采と拍手の中、九州大会は順調な滑り出しでスタートを切った。

【8月12日・スタートしました・売店は行列・営業部長ほくほく・続く】












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