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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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( ;´・ω・`)「滑り込みセーフ…と言うにはお粗末様ですが…」

たるあん企画その2、引き続き今回ものいやさんのお題です。
遅くなりましてホントにすみません…。

次回更新は十二月上旬頃を予定しております。
次で完結予定でございます。

【続きからどうぞですよ】
*

やあ、悪い悪い遅くなったな。
話の続きを始めるか。

さてどこまで話したか…。
ああ、そうだ。
あいつが相変わらずウダウダ「ありがとう」と言えずにまごまごしてた頃からだな…。

*

居酒屋で薄い安酒にあてられて、タチの悪い二日酔いで目の前がグルグルしていたある日の昼。
午後から講義が無かったが、オツムの具合も最悪なため卒論なんて気分にもさらさらなれず、しゃあねえ迎え酒ならぬ迎え問題だとやけくそ気味にゲーセンへ向かうと、あの時のモンチッチ女が座っていた。
生憎クイズゲームの筐体は2×2で背中合わせに据え付けられていて、向こう側の席にはカップル二組がキャアキャアとゲスト同士で対戦プレイと洒落込んでいる。隣の空席にそろっと座ろうとした所で、モンチッチに気付かれ顔をしかめられた。

「あっ、あん時の保護者」
何だよ真っ昼間から会社サボってるのかよ、としたり顔でもの申されてプチン、と来た。
「ウルセエなこら、俺は午後から講義もバイトもねえんだよ、勝手にさせろってえの」
「えっ?講義って…」
「大体そっちこそ本当に社会人なのかよってんだ。お勤め先はさぞ厚遇なんだろうな、俺もそんなとこにリクルートしてえっつの。お陰様で四件目にして内定とれて、堅っ苦しいスーツともおさらば出来て今は卒論だけになってるが」
二日酔いの勢いもあって一気にまくしたてると隣が静かになったので、ちらりと横目で見たら、モンチッチの奴は「目を丸くする」をリアルに描いたようなポカン顔してやがった。

で、その直後に目があって出てきた一言が。

「…えらい老け顔だな」

心の底から余計なお世話である。
相手は連コインせず、座ったままこちらに向き直る。

「じゃあ、今大学四年か?」
「まあな。一浪して入って留年してっから、二十四だが」
「年上!?…えー、ちょっ、でもそんな離れてないのか」
「ったりめえだ。あんたせいぜい二十二・三だろ。そっちこそ一年そこらで営業回りさぼってるなよ」
「違うって。こないだ出張で社内の身体検査受け損なってたから、会社に有給もらって検査行った帰り」
「あんたはどっからどう見ても健康体っぽいがな」
「同じ課の男性社員全員から言われた。でも休みつくのに勿体ないじゃん?電子機器メーカーも楽じゃないしさ」
「ほお、どこ」

社名から始まり、それは俺の内定先である某有名大手機械メーカーだと分かり、更には俺が就職予定の宇宙工学関連の研究職に縁があり、JAXAへ天体観測用の各機器を卸す販売部に属していると分かった頃には二人して居酒屋に連れ立って行き、昔からの級友のように話し込んでいた。

「あたしさー、ガラじゃないけど天体観測とか星占いとか趣味でさ。でもって去年は探査機『みみずく』流行ったじゃない?もう宇宙キターッてなっちゃったよ。子供の頃からハレー彗星や獅子座流星群の写真や天体図見る度に宇宙飛行士になりたいなーって思ってたけど、とてもあたしの学力じゃ足りないから、今こうやってちびっとでも関わってたくて」
「あーあったな『みみずく』。今度三本も映画化するだろ?こないだ見た映画も良くできてた、あそこでちゃんと火星探査機の『かとり』のエピソード入れてくれたのがなんとも」
「あー見た見たわかるわかる、あれは製作サイドの心遣いが憎いよね。でも、みみずく三本するよか、あたし個人としては世界中でハレー彗星の観測してた1980年代頃のエピソードやってほしい。『りゅうせい』と『せんじん』の姉妹機あたり」
「俺は糸川博士主役で内之浦から日本初の人工衛星が飛んだ頃のが見たいよな」
「渋いなー」「でも燃えると思わねえ?」「いーねー」

とまあ、こんな具合で意気投合し。
顔合わせたら近場のドトールで一服しながら宇宙談義し。
来年は会社の社員食堂で話出来るなとか言いつつ、観測協力をしているという試験運用中のGPS衛星の話をし。
夜にはダブルスした後、居酒屋で先月打ち上げられたNASAの火星探査ローバについて熱く語り尽くしていたらば。

当然の如く、あいつが不機嫌MAXハートな仏頂面で俺の所にやってきた訳よ。

しかも、俺が彼女と話し込んで宴もたけなわでお開きにして帰ろうかと思った夜二十二時過ぎの居酒屋の物影で声かけてくる訳よ。もしかしてずっとストーカーしてたのかと思うとびびるよりも泣ける。怒る以前に全俺が泣く勢い。

もうね、アホかと。
お前風邪引くよと心配したら、先輩は僕の気持ちを弄んで楽しんでませんかときやがる。おお、もう…。
仕方ないからもう一回飲み直しで、今に至る。

やっこさんは目の前でぶすっとしたままだ。
俺にどうしろと。

「先輩酷いですよ」
「いやお前もストーカーとか大概だから」
「どういうおつもりなんですか」
「あの姉さんとか?あの人、宇宙工学かじってるとは思わなかったんだよな。俺の就職先が勤め先だし、就職先じゃ通信衛星の運用に関わる事になりそうだし、多分何もしなくても顔合わせる事にはなるだろうよ」
「ふーん」
「今のとこ茶飲み友達レベルだし、相手もそんなに深く考えてねえさ。ほれこのヒゲ面だし」
「ふぅーん」
「…つうかお前な」
「はあ」
「人のケツ追い回す前に、もういっぺん声かけてこいよ?顔見知りの俺と一緒にいるとか大チャンスだとか思わなかった訳?やあやあ先輩今日はお揃いでとか、気軽に声かける大チャンスじゃねーの」
「あ」
「あ、じゃねーよバカ。追いかけて、追いかけて、追いかけて雪国まいたけかってんだよ。つうかな、もう追い回してるレベルじゃねーの。声かけてこいよ。今のご時世はな、人の背中を黙ってついてきてたら通報されるような世知辛い世間様なの。なぁに電柱の物影で純情パインしてんだアホかよっての」

そこまで一息に言ったら、いきなり噴出したみたいに泣いた。
童顔とはいえ、もうすぐ成人式迎える男を泣かせてしまい、酒がまずくなったのは言うまでもない。
ああもうめんどくせえ。
居酒屋の周囲からひしひしと視線を感じるも堪え忍び、ひとまずひとしきり泣かせると、落ち着いた所で再度声をかける。

「わかったよ」
「ほえ?」
「こうして共通の話題も見つかったんだし、俺がセッティングしてやるよ。ゲーセンでいいか?ダブルスの相手とかで」
「えっ?えっえっ」

よし食い付いた。
そうだ、俺もそこへ思い至らなかったのは良くない。
最初からそうしてやれば良かったか。

「合コンのセッティングは無理でも、お前一人のために誘ってやるくらいは出来るだろ。自力でメルアドくらい聞き出せよ」
「ほ…本当ですか!?」

途端に顔がぱああああ、と晴れやかに笑顔満面になる。現金な奴だと思いつつも、これで肩の荷が降りた気がした。

気がしただけで、後でもっと面倒な事になったが、それはまた次回話すとしようか。


【後半へ続く】












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