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ゲーム二次創作中心ブログ。 更新まったり。作品ぼちぼち。

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見なかった。 いや、見たくなかった。

*
目の前の空間が歪む。
極彩色の渦を巻き込み、周囲が色をまとい、ねじれ、像を成す。

白い壁。
鏡張りの部屋。
ホコリのうっすら積もったラボの情景…。

「こ、れは…」
『ああそうだ。あの島…日向の実験で使われたラボ、8年前の、あの日の記憶…お前が一番忘れたがっていた、そして無理矢理忘れたフリをして、記憶の底に塞いだ場面さ』

剣閃と、壊れたスピーカーのハウリング音が頭痛を催すような反響音を部屋中に響かせている。

黒い影のような男。
その背後には黒い異形の影が揺らめく。

男の前に立つのは、ほぼ白髪に染まった頭髪の痩せこけた少年。
ボロボロの白衣の頭上で、鮮やかなピンクの肉塊とスライムに汚染された人形が首を左右に傾げながら、不規則にのたうっていた。

「おじちゃんはなしてっ  はなしてよっ はーなーしーてぇぇえええええ! 」
「榎本気にするな!成瀬をシーサーに乗せて逃げろ!」

「フタバ」と堂島が、戦っている。
俺は、感触から榎本のシーサーに乗せられた状態でそれを見ていた。
フタバの頭上で像を成したオルフェウス…だったもの、が、堂島の手足を掴み、乱暴に引っ張る。
その腕を、堂島のクラオカミが剣撃でオルフェウスの二の腕から切り落とし、機械の腕ごと床へとたたき落とす。

「い      ああああああああああああ!  いや いたああ いだい いっ いっ 」
頭上で残された肩の関節部分をきしませ痛みにもがくオルフェウスと、全く同じ、かくかくと腕を振り回し、フタバはげえ、と血の塊を吐いた。
頭上で、オルフェウスも汚らしく赤い液体をどろどろと床に吐き出す。床は溶け、辺りに酸性のきつい刺激臭が立ちこめる。
オルフェウスは、全身に浮かんだ人面瘡に浸食され、見るも無惨な異形のペルソナと化して俺の目の前に浮かんでいた。

これも、お前を信じたせいだと言わんばかりに。

「はぁ…はぁ…くそ、しつこいな…」
堂島はオルフェウスの変貌に動じる事も無く足下から幻影を召喚し、姿を現したクラオカミの剣からは氷結の刃が容赦なくフタバに降り注いだ。
「 アイーー … アアアア …!」
オルフェウスが吹き飛ばされ、床に転がり、一瞬陽炎のように揺らめき、消えた。
フタバは糸の切れた人形のようにその場で脱力し膝を折ると、口をぽかんと開いたまま、血を口の端に垂らして堂島を見上げていた。

「終わりだ」

堂島がフタバにクラオカミの剣を振り下ろそうとした瞬間、俺の中で強く、何かが弾ける感触が起こった。












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